ワイルドグルメ
散歩の話を書いたので、
散歩に飽きない理由の一つについて書いてみる。
タイトル通り「ワイルドグルメ」が楽しみなのである。
春には筍、つくし、菜の花、ビンボウグサ(私の地元の方言でヒメジョンやハルシオンのことを指す)、野苺などなど美味しいものが生えてくる。
特に私が楽しみにしてるのが野苺だ。
大きなくくりで草苺とか野苺とか言われるが、実は食べられる野生のイチゴは何種類かある。
春先にバラ科の花を見つけたらその場所をよく覚えておくとゴールデンウィークごろには食べごろのイチゴに出会える。
しかも嬉しいことに、野生のイチゴを狙っているのは虫と鳥だけだから人間と争わずに食べる事ができる。
つくしやワラビなんかは競争率が高く、アクティブシニアがよく歩く場所では一食分を確保するのも難しい。
特にコロナ禍では散歩人口が増えていて、都会の公園でとれる山菜は早朝組が取り尽くしてしまう。
人間嫌いの私が口汚く表現させていただくが、人間の取りかたは品がないのですぐわかる。
取り尽くすのだ。
若いものまで全て取り尽くす。
後世に残そうとか、他の生物に残そうなんて気持ちは微塵もない。失礼を承知で言うが、動物以下のモラルだ。生物として下品。
だから、山菜の生えていたはずの場所は次の年にはもうほとんど生えなくなってしまう。
回復までに数年はかかる。
私の流儀では3割までしか取らないことにしている。
もしくは、一度採集した場所からはシーズン中に3回までとか、時間は1週間はあけるとか、種子が残るように、株が弱らないように配慮してその場所を守るようにしている。
あとは、出来るだけ誰にも山菜の生える場所を言わない。または信頼できる人にしか教えない。
とはいえ、人間とはとても脆く危うい存在なので教えてしまって乱獲されてしまったら全ては私の責任だと思って反省する。
教えなくても誰かが見つけてしまうワラビやつくし、フキノトウなんかの競争率の高い山菜はここ2年は食べない事にした。
食べるほどの量の確保が難しいのと、数が激減してしまったからだ。
乱獲をみるとかなり落ち込む。
それでもワイルドグルメを楽しみに過ごすと毎日歩くのは全く苦にならないし、一年と言う単位も日毎に重ねるだけなのであまり感じないし、頑張ってもいないので何年散歩していても新鮮な気持ちが褪せない良さがある。
口に入るのがわずかでも口に入ればいいという、淡白な性格も理由にあるかもしれない。
しかし、今年は普段の場所でも野苺が豊作で一度に20粒ほど食べられる日が2回ほどあり、野苺でお腹を満たせるなんて!と感動した。
不思議なことに、野苺は粒はとても小さいのに味わい深くて少しの量ですごく満足できる。
さて、そんな美味しい野苺がなんでアクティブシニアに狙われないか不思議になってきた事でしょう。
何故なら、野苺はとても柔らかいので持ち帰り困難であり、洗って食べたい現代人には向いてない。
しかも…野苺は草本なので…犬の散歩コースで見つけても誰も手を出せないのである。
私は野苺を見つけたらその場で蟻🐜を払い、幼虫の類の虫の確認をしたら口にほうり込む野人です。
お腹を壊したためしは一度もありません。
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