「祝福ねそれぞれの朝は晴れ」

背景　すずめ園さま

すずめちゃんこんにちわ
気がつけば2023年の終わり、大晦日の夜です。

自由律俳句の更新、半年以上空けてしまってごめんなさい。この間に、わたしにもすずめちゃんにもたくさんの生活があって、記せなかった事は悔しいけれど、ただ、今も続けていられることがわたしはすごく幸せです　🌷良かった

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春の自由律俳句に感想をつけてゆきます
タイムカプセルみたいだ

・リュックのまま浅く座って揺れる

夕方くらいの柔らかい光が差し込む電車で最寄り駅までの数分間、みたいな誰にでも起こるその刹那がとても綺麗で、この句が一番好きでした。座りたいけどリュックをおろして抱えるのもな、という、あと数駅の電車の中、お尻がずれ落ちないように意識しないと座れないから、見かけよりも意外と背筋を伸ばさなければならない。
電車やバスのがたんとした大きな揺れ、生き物の上にいるような気持ちになることがあります。乗っているのが本当はネコバスだったらいいな、なんて、どうでも良いことを考えるうちに目的地に着いてしまうほどのんびり空いた電車に、すずめちゃんが座れますように。

・散る散るピンクのアスファルト

写真も相まって印象的な句です 🌸　ピンクのアスファルト、春にしか現れない光景で、なんだかもう暖かい頃が懐かしいきもち‥
春に桜が咲いて街がピンク色になるの、ふつうだけど、普通にしては凄すぎるなと思います。ちょうどいい気候の時にしかならないあの浮ついた気持ちは、ピンク色にピッタリだから。
来年の春、すずめちゃんとピクニックに行きたいです🧺お団子とか抱えて🍡散る散る前に行きましょうね。

・先輩が通り過ぎたときの風圧

この句も共感が凄いです。すずめちゃんは切り取るのが本当に上手だ‥一つ二つしか年齢が違わないのに、先輩ってすごく大きく見える。廊下ですれ違う時も、勝てない‥という気持ちに勝手になっていた事を思い出しました。
気になって調べたら、今の中学1年生って2010年生まれみたいです。こうやってちびっ子たちが大人になっていくんだ‥教科書の資料集に載っていてほしい自由律俳句だ！と思いました📚

それではわたしも自由律俳句ゆきます
おひさしぶりよ　よろしくね

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・けふけふと幸せのためのビール

・Amazonで買うのティアラ

↪︎最近欲しいものはティアラとチークとかわいい硝子のコップで、いつになっても浮かれてたいのだな　わたしは

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・ぼくたちを部屋から出さないための雨

・くちびるにとかしてかなしいとか

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・空になって見下している

・交換した心が戻ってこない

↪︎交換しあって生きている、時間と愛情、価値観と優しさ、ご飯を作る人と差し入れる人、車を運転する人とナビをする人、交換制度は心にだって当てはまると思う。誰かと何かを交換しても、戻らない事は往々にしてあり、そんなとき、ぺちゃんこのパンみたいにならないように、予防線みたいにこの句をつくった。

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・苦しめ愛きみは火花で居て

・まばたきは一番遅い流れ星

・祝福ねそれぞれの朝は晴れ

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・冬の電車並ぶあたたかなつむじ

・あなたへポトフ作るための有給

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・人生は踊るコインランドリーの毛布みたいに

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自分のためだけにすること。あざになったところを撫でる、まつげ美容液を塗る、Filmarksのベストムービーをちょこちょこ変えて完璧にする、コーヒーを淹れ、パンやマドレーヌをあっためて食べる、モコモコの靴下を買い足す、そんなことを繰り返す。かけたところを少し補修するみたいなことだと思う。ねじ巻きは油がないと動かない、だから動けなくなる前にそうする。

生活なんてあっけらかんとしてたい。そうでもないけど、大丈夫でありたい。雨の日だけは自分の不調を許せてしまう。気圧のせいとか、気温のせいとか、多分みんなそんな感じだと思っている。

違う話になるけれど、わたしはコインランドリーに殆ど行ったことがない。地元にも数カ所あったはずで、高校の帰路の室外機から香るシャボンの匂いは鮮明に覚えているのに、入る理由もないから未知だった。一人暮らしを始めてからも、洗濯くらいお家で出来るし、と毛布やベッドシーツを洗濯機にぎゅうぎゅう放り込み洗濯していた。重量ギリギリで回ってくれる洗濯機は、がたがたと文句を言いながら季節の変わり目に頑張ってくれた。水を吸ってひとまわり重くなった布をベランダいっぱいに広げるのが好きだった。

引っ越した街はコインランドリーが多い、というかそこらじゅうにある。この街には洗濯をしたい人が多いのだろうか、煌々とした看板が人々を受け入れ、大きな袋を持った人が光る部屋の中で洗濯物が回り切るのを待っている。コインランドリーは人々の人生を受け入れる。誰でもワンコインで綺麗にしてくれるのだから。

寒くなってきて、流石に毛布を出さなければいけない。コインランドリー、使ってみようか、どうしようか。どんなふうに回るのか、洗われて乾かされた毛布は、やっぱりシャボンの匂いがするのだろうか。びしょ濡れになるなんて雨の日と同じなのに、そのあとからっと乾かされる毛布はきっと晴れやかなんだろうな、大きな洗濯機の中で踊る毛布を見てみたい。そんなふうにありたいから。

きっとわたしはもうすぐコインランドリーに行くのだと思う。大きな袋を抱え、踊る毛布を見る為に、数百メートル先の光を目指して。

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・発熱の中天井を泳ぐ光のイルカ

・治ったらしようねポカリ缶ボウリング

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・煌めいて明日わたしの笑う方へ

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クリスマスに熱を出した。扁桃炎、いつものやつで、最近ほとんど外に出ていなかったのに一瞬の油断に隙をつかれてしまったようだった。寒さのせいなのか、免疫がよわっていたのか、思いつくことは多々あるが追い討ちのようで結構喰らう。作ろうと思って切り揃えたケーキのいちごは朦朧とする熱の中そのまま食べ、お祝い事すらちゃんとできない年末なんて粉々になって無くなってしまえ！と自分の不調を呪いながら5日間ほど過ごした。気がついたら年末になっていた。

わたしにとって今年は凄く難しく途方もないものだった。希望や楽しみなんてそこらじゅうにあったのに、朝ごはんとか人とお酒を飲むこととか楽しかったのに、或る日パチンと弾けてしまって、実は仕事を休んでいる。頑張ることを出来なくなる瞬間は誰にだって急に訪れるのだ、なにも気にせず笑えることがどれだけ稀有で幸せなのかと悟った。でも、こんなこと誰にも関係ないし、心配させたいわけでもなくて、わたし自身の問題で、だからこそ誰にも言えなかった。

悲しいことをかなしいと、そのまま伝えられる人はかっこいい。怒ったときや調子の悪い時も然りだ。わたしがそうなるには、生き方全て変えてしまうしかなく、それならやわらかく、呑気に、いつでも平熱のように生きていたいと思っていた。でも、苦しいときは一人で抱え、他人には大丈夫だよ元気だよと笑うことが果たして正解なのか、分からなくなった。どうすれば、くるしい、こわい、でも、続けるには天使か仏か、生命以外の何かにならなければ難しい気がする。わたしは人間だし心があって、熱を出すみたいに調子の悪い時もあるのだから。それなら、わたしは、わたしは。

今なにを書いても暗くなっちゃうし、と逃げ続けていた文筆に、しっかりと向き合おうと思う。だれか、わたしの希望を望むのであれば、どうか見届けていてほしい。まだね、はだしのままで、みちはわからない、だから、自分の信じられるものに人生の重心を置いて、こぼれた涙で文字を書いて、心の底からわらえるわたしに自信を持って。

まだ夜は開けていない、望むよ、明日はきっと綺麗だ。

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実は一度書き切っていた分があった為、なんだか量が多くなってしまいました。下3句は最近作ったものです。たくさん載せられたのは嬉しい　🕊️🕊️ˎˊ˗

素直に書いた通り、わりとうだつの上がらない毎日ではあるけれど、葛藤して奮闘しています

引っ越して家の隅に追いやったテレビを久しぶりにつけたら、いつも通りの年末の雰囲気で、なんだか肩の荷がおりました。普通にしてても難しいことだらけだけれど、ちゃんと年は明けるし、朝は来るから、めげずに真っ直ぐに2024年と自由律俳句が出来ればな、と思っています。やってみます！わくわく

今年もたくさんお世話になりました
いつもありがとう💮

それではまたね〜すずめちゃん　𓅮
良いお年を🌟

にっきより

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次の更新はすずめ園ちゃんの番です⛄️

『ひだりききクラブ』プロフィール
出雲にっき、すずめ園による自由律俳句ユニット。隔週水曜日にnoteにて自由律俳句の交換日記、「 #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記 」を更新している。

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