今年も籾殻堆肥量産します
痩せていて水はけのあまり良くない畑の土は、物理性、生物性、科学性の3つの観点で土壌を見るとどこかバランスが崩れているものなんですよね。
ものすごく平易に言うならば、
物理性は土壌構造のこと。透水性、通気性、保水力など水や空気の移動に大きく関係する要素。
生物性は土中の有機物や微生物・小動物の量と活動の活発さ。
化学性は土のpHや養分などの土壌の性質。
これら3つを一気に改善しようとするなら、何を置いても先ずは堆肥をしっかり入れることに尽きます。堆肥を入れると物理性では排水と保水の相反する要素と通気性が保たれますし、生物性では土中の有機物をエサにする微生物や小動物が増えて活発に活動し出します。またこれらの相乗効果として、化学性では養分の三要素や二次要素、微量要素の供給力が穏やかに改善されるわけです。
というわけで、私はこれまでもバーク堆肥や牛ふん堆肥、雑草堆肥や落ち葉で作った腐葉土などを、折にふれて瘦せこけてカチンコチンだった畑に投入してきたのですが、まだまだ有機物が足りないということで、無料で大量に手に入る籾殻を活用することにしました。
ただ、生の籾殻はC/N比が高くて特に物理性の改善には大いに役立つのですが、分解されるときに土中の窒素を大量に消費して、一時的に窒素飢餓を起こす可能性があると言われます。でも、大量に籾殻を投入して土質改善をしておられる方は大勢おられますし、そういった方からの「窒素飢餓が起こった」という事案の報告を見たことがありませんので、心配しなくても良いかとは思います。
しかし、こういった科学性からみたときにあまりよろしくないという説があるということは事実。(^^;)
ならば、米ぬかと好気性細菌の力を借りてあらかじめ籾殻を充分に発酵させて、堆肥にしてから投入したらどうだろうか?少なくとも籾殻が土中で分解されやすくなることは確かですし、微生物の数も増えますので、生物性から見ても作物にとって有益に働くことは間違いないだろう…という希望的推測のもと、私はこれまで冬の間にガレージや簡易温室の中で少しずつ籾殻の堆肥化に取り組んできたのですが、昨年からは畑で直接大量なる籾殻堆肥を作ってしまおうというかなり無茶な実験をしています。www
さて、前置きが長くなりましたが、今回は昼間はかなり暖かくなってきましたので、今年もぼちぼち実験を開始しようかなという報告です。
この方法だと畑でしっかり完熟させることができて、そのままマメトラで土中に混ぜ込むことができるから運ぶ手間もないし一挙両得。おまけに土壌を丸ごと発酵できちゃう!となるわけですが、さあ、果たしてどうなりますやら。(^^)
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