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2月4日_すがりついたその後に

【140字小説】
良くできたと思うその時、私はこの手に何も持たない。すがりつく、これさえあればと安心できる何かが欲しかった。でもすがりつく時には安心なんてない。それでも、すがりついては強く握りしめて持ちこたえた。そしてようやく手離せたその時にやっと成し得るのだ。大丈夫、今ではないが、その先は必ずある。

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