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2月2日_雨空

【140字小説】
雨が降っていた。傘をさしているのに冷たい粒が私の頬にあたり、自然と空を見上げる。透明な傘では空がぼやけて見えた。そこにポツポツと雨が落ちる。たまたま当たった頬の雨粒の他、私の顔は濡れない。それでもポツポツと落ち続ける。ぼやけた視界は段々と輪郭を成し、空はわずかに明るくなっていく。

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