1216_冬ってやつは
【140字小説】
辺りは真っ暗で、冬はこれだからなぁと思いながら、子どもの手を握る。私の手は乾燥していて、そこここにひび割れもしている。そんな手にも子どもは力を入れて握り返してくる。ツンと冷たかったのにもうじわり。「パパ、温かいねぇ」私を見上げて笑っている。再び手を握り返した。冬はこれだからなぁ。
【140字小説】
辺りは真っ暗で、冬はこれだからなぁと思いながら、子どもの手を握る。私の手は乾燥していて、そこここにひび割れもしている。そんな手にも子どもは力を入れて握り返してくる。ツンと冷たかったのにもうじわり。「パパ、温かいねぇ」私を見上げて笑っている。再び手を握り返した。冬はこれだからなぁ。