うちの学校のすごい性教育
今回は性教育について。
私はもうすぐハタチの大学生です。
今回は出身の中学、高校の話をしていきます。
この教育法に反対の方ももちろんいると思いますが、経験した私からの意見を言わせてください。
どんな学校?
中高一貫の女子校で、都内ではいわゆる進学校と呼ばれるところに通っていました。
女子校は、お嬢様とか言われがちですが実際はそんなもん幻想です。笑
「見た目はJK、中身はゴリラ!男の先生の前でも平気で着替えちゃうぞ!」
そんなやつらばっかりの学校です。
一部の方には性教育の話などでバレるかもしれませんが、今回学校名は伏せておきます。
性教育
うちの学校の特徴は、なんといっても性教育に熱心なところです。一部ネットではやりすぎだと叩かれたりもしていましたが、、
NHKにも取り上げられたりもしているんですよ!
「中学1年生から高校2年生の5年をかけて、一貫した性教育を行なっていく」
これがカリキュラムです。
中学1年生には、一般的な保健の知識
卵子と精子が、、のようなものを教え、
中学2年生には、セックスという言葉を用いて性交渉の話をします。先生方はいたって真剣に教えてくれますし、ふざけたりは一切しません。初めてセックスの正体を知って、驚いてしまう生徒もいます。
中学3年生、高校1年生にはジェンダー観、LGBTの話、女性が世の中で自立するための考え方を強く叩き込まれます。
共学の学校では、自然と重いものは男子が運んだり、委員長は男性、副委員長は女性のような構図ができがちですよね。
女子校はみんな女子!ジェンダーなんて関係ないし、男性に頼らず生きていく。
この考えが6年間で育つのです。
高校2年生では、セックスをする際に気をつけること、避妊の知識や性的同意、性感染症について学びます。
集大成として、性に関することならなんでもOK。
好きなテーマを選んで、1人10分程度パワポでプレゼンをします。
当時私は、痴漢の被害にあった経験から、痴漢についてまとめてみました。
本当に高2で学んだ知識は、今後生きていくのに大事なテーマで、パートナーとの関係なども教えてくれます。
教えすぎだという意見もありますが、
今私が大学生になっても大事な授業だったと思います。
コンドームを付ける練習!?
性教育の大事なところは、恥ずかしがってはいけないし、ふざけてもいけないところだと思っています。
性というのは、生きることと密接に関わっています。こんな大事なことをタブーのように扱ってはいけません。
先生たちはとっても真面目に、真剣に、分かりやすく私たちに教えてくれました。
この中でも印象的だったのを何個か紹介します。
まずは、本物を見せてくれるところです。(本物といっても性行為を見せるわけじゃないですよ。)
生理用品やピル、その他のマイナーな避妊具など。
よく授業中には見本を回しあって、実際にどのようなものなのか、触れる機会が多かったです。
コンドームは男性用が一般的ですが、女性の膣内に入れる女性用コンドームもそこで初めて知りました。あの授業以来見たことはないです。
男性用コンドームは実際に付ける練習もします。
太めな試験管が渡されて、正しい付け方を実践して学びます。この実習は全員がやらなければならないものではなく、嫌な人は遠くから見てるだけでもよかったです。実際に見ると、すごく生々しくて引いてしまったのを覚えています。
強制ではなく、自分の心の許容範囲の中で学べることも大事ですよね。
興味津々で積極的な子もいれば、本当に無理という子もいたので、それぞれに合わせて対応を変えてくれていました。
この実習では細かい知識も教えてくれます。
コンドームを開けるときは、最後までピッ!と全部開けましょう。取り出すときに傷つかないようにね。とか、
男性でも知らない人多いですよね。
私の彼氏だって、言わないとやらなかったし、普通は学校で教わらないのですかね。
劇で性的同意を学ぼう
「性的同意」というとても大事なワードがあります。
性的同意を取るということはあまり日本では浸透していないように感じます。
ドラマやマンガではなんとなくない雰囲気で行為が始まるのがほとんどで、いちいち「キスしていい?」「エッチして大丈夫?」なんて言わないですよね。
この方がスマートではあるかもしれないけれど、相手と自分の気持ちにズレがないかどうか確かめることのほうが100倍大事です。
これを中高生に教えてくれた授業が、劇なのです。
設定としては
「ある国の王子と隣の国の王女が恋に落ちた。王子は今夜は一緒に過ごさないかと誘う。でも、心の準備も何もできていない王女は、断りたい。あなたならどのように拒否しますか?」
というものです。なんかメルヘンなおとぎばなしで、女子校ぽいですね。笑
そこをしっかりとした性教育の話題に持っていく。親しみやすいけど、テーマは伝える。ここがうちの学校のすごいところだなと思います。
班でまず話し合って、役を決めて、セリフを決めて、照明まで練習して、みんなの前で発表するのです。
色々な回答がでて、面白かったです。でも、共通するのは、相手を傷つけないように、でも自分の体は自分で守ろう。
このことがすごく学べたいい授業です。
私が当時高校2年生のとき。この授業がついに役に立ったのです。
初めてできた彼氏の家に遊びに行った時、そんなつもりはなくてもベッドに押し倒され
「これはやばい!」と悟った私。
授業を思い出して説明して、しっかりと断ることができました。
自分の心の準備ができていない段階で、なんとなくしてしまうことは負担になると思います。
自分が「この人となら、性行為をしたい!」そう思えるまで待ってもらうことにしました。
性感染症はゲームで体感!
もう一個だけ面白かった授業をご紹介。
それは、性感染症がどれほど流行りやすいのか、蔓延するのかを学べるゲームです。
まず何人かに班を作ります。そこで1人あたり2、3人の架空のキャラを作ります。設定は大学のサークル内恋愛です。いかにも、病気が流行りそうなやつ。笑
そしてトランプを使って、出た数にしたがって、このキャラとこのキャラが性行為をし、病気がうつったのかを調べます。
初めは1人だった感染者が、あら不思議!
ゲームを進めていくと、サークルの人の多くが病気になってしまったのです。
実際ここまで広がることは珍しいと思いますが、
コンドームをしない性交渉は病気がうつるリスクが高いこと、特に女性は。
男性同士の場合もよりリスクが高いことなど、実際のデータをもとにこのゲームは作られていました。
あまり詳細を覚えていないのが残念なところです。
こんな感じで遊びながらも性感染症の恐怖、コンドームの必要性を伝えてくれました。
この教育を受けてみて
私はこの「教えすぎ」とも言われる教育を受けてきたことで、
性交渉をする年が早くなったとか、異性関係が乱れたということは一切ありません。
むしろ正しい知識が身についたし、慎重になったし、自身の体調の変化にも気づけるようになりました。
私が、性に対してオープンに話ができるのも、産婦人科に行くことに抵抗がないのも、ジェンダー観に囚われすぎず生きれるのも、この教育のおかげだと思っています。
今はインターネットに色々な知識が流れています。AVだってスマホ一つで簡単に見れる時代です。
家庭で親が教えることもなかなか難しい話題ですよね。
だからこそ、中学生、高校生という若い子供たちに正しい知識を学校で教える必要があるのだと思います。
日本全体でもう少し進んだ教育がされれば、望まない妊娠だって減るかもしれない。
ジェンダー差別により苦しむ人が減るかもしれない。
そう思っています。
この次の記事では、ピルのおはなしや彼氏との関係など色々書いていこうかなと思っています。
よかったらまた読んでください。
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