【推しの子】を推す
今クールのドラマ、アニメを珍しく何本か観ていて、その中でも刺さっているのが、「推しの子」である。ちょうどアニメは第一期が終わったところだ。
所謂ありがちなアイドルアニメかと思いきや、芸能×サスペンスという一風変わった角度から描いている。元々漫画原作を少し読んだことがあって、アマプラに上がってたので観たらものの見事に刺さった。第一話が90分という、アニメというか映画?な尺である。
推しの子というタイトルから想像できるのは、「わたしの推し」という意味かと思いきや、文字通り「推しの子供」という新しい切り口で、主人公が推しの子供として転生するという、なんともお伽話な内容だ。漫画だから良いけど。
男主人公の産婦人科医、ゴローが推しのアイドル、星野アイの主治医になって、アイが出産する寸前にアイのストーカーに殺されるという、いや、その展開で転生は無理じゃない?って思いつつ、まぁ受け入れるしかないわけだけれど。そして女主人公も星野アイを推していた、ゴローの病院で入院していて、病死した小学生の女の子さりなが転生した姿である。星野ルビーと星野アクアマリンの、男女の双子だ。そして肝心の星野アイは、彼女のストーカーに惨殺されてしまうという、衝撃的な第1話だった。初回からなかなかの鬱展開である。
ルビーとアクアの2人の成長を主に描いて話は進んでゆく。ルビーは母の後を継いでアイドルに、アクアは役者やったり裏方やったり。正直自分の中で何が刺さったのかはわからないが、何故かとても好きなのだ。時代も十二分に反映されている内容で、好きになってから原作コミックも買い揃えた。途中から。今やジャンプ+で毎週更新を楽しみにするほど、自分の中でハマっている。アニメは原作にとても忠実に再現されていて、音も素晴らしい。こういう音になるのか、なんて思いながら楽しんでいる。
音といえば、主題歌の「アイドル」もキャッチーで、良い曲だと思う。ザ・YOASOBIって感じの曲だ。ayaseは本当に言葉遊びが上手い。更に英訳詞も良い。音感と選ぶ言葉と、元々ある詞に近づけようと、とても計算されたものだと思う。毎回思うが、訳者のセンスがすごい。言語を訳すののには、日本語の語彙力と英語の語彙力とセンスが両方必要である。YOASOBIの曲はいつも日本語と英訳とがセットになっていて、聴き比べても楽しめるのが良い。あとはikuraの歌のセンス。いつも思うが、あんな難しい歌をよく歌ってのけるな、と感心する。カラオケに行っても歌うの難しすぎて、好きだしよく聴いてる曲の筈なのに、歌えない。アイドルは特に難しい。特に英語詞はめちゃくちゃ難しいのになんであんなに歌えるんだろう?と思ったりする。
全然知らなかったのだが、放送途中で炎上したりして、アニメなのに総集編が放送されたりして、「おや?!」となったりもしたが。「アニメなのに総集編ってなんだよ、普通に次の話楽しみにしてたのに!」って思ってたけど。件の話だが、そんな過敏になって叩かなくても良いのに、とも思ったりもした。実際よくあり得る話だし、でも当事者としては耐えれなかったんだろうなぁ。なんて思いつつ。漫画で発表された時も炎上したらしいけど、そんな難しい話題を、アニメ化の際も誤魔化したりカットせずにきちんと放送して良かったと私は思う。
アニメの第二期制作が発表されたが、二期はわたしの好きな東京ブレイド編(2.5次元舞台でのアクアの話がメイン)なので今から楽しみである。
Anne