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婚約を機に「法律婚」と「事実婚」の違いを調べたのでシェア。

こんにちは、編集者/タレント/企業広報の複業8年目の坪井安奈です。

私事ですが、2021年1月30日に婚約の発表をしました。

籍自体は3月31日に入れる予定で、ただいま婚約中&同棲中。

ということで、改めてフラットに「法律婚」か「事実婚」かどちらにするかを旦那(仮)と話してみることになりました。
※まだ入籍前なので旦那(仮)と呼んでいますw

当初よく知りもしないで「事実婚にしようかな」と思っていたのですが、今回調べてみて初めて分かったこともいくつかあったので、noteでシェアしようと思います。

テキストより「動画の方が見やすい!」という方は、私のYouTubeでも同じ内容を話しているので、そちらをご覧ください。


そもそも「法律婚」「事実婚」って何?

「そもそも法律婚って何?事実婚って何?」という方もいるかもしれないので、まずはそのお話から。

「法律婚」とは、

法律婚=役所に「婚姻届を出す」結婚のこと

つまり、一般的に多くの人が抱いている結婚のイメージ。これを正式には「法律婚」と言うんですね。

一方、「事実婚」とは、

事実婚=役所に「婚姻届けを出さない」結婚のこと

法律上の手続きはしていないものの、「事実上」結婚している状態ということです。

事実婚は、フランスなど海外では選択肢として珍しくないそうで、日本でもドラマの『逃げるは恥だが役に立つ』や、はあちゅうさんとしみけんさんの結婚などでも話題になりました。

先ほど、事実婚は「役所に婚姻届けを出さない結婚」と説明しましたが、実は事実婚にもいろいろな形があります。

① 互いの信頼関係(口頭での約束)で成り立つ事実婚
② 妻(未届)/夫(未届)と書かれた住民票を提出する事実婚
③ 行政書士に「公正証書」を作ってもらう事実婚

ざっくり3種類くらいに分けることができます。

前提として、事実婚において絶対にやらなきゃいけないマストな手続きは特にないんですよね。

ただ、それだとカップルとしての区別がつけられず、夫婦としての制度を利用できないケースがあるので、事実婚の実態を強めるためにいくつか方法があるという感じです。

そして、事実婚を証明する効力は①〜③に向かって強くなります。

これ以外にも、地域によっては同性婚などの際に利用される「パートナーシップ制度」を利用することもできるそうです。

法律婚と事実婚で具体的に何が違う?

では、「法律婚」と「事実婚」、それぞれを選んだ場合に具体的にどんな違いが発生するのでしょうか?

私なりに、できる限り細かく調べてみました。

①名字(姓)の変更

まずは、名字について。
事実婚を検討する大きなきっかけの1つが「夫婦同姓」問題です。

人によっては結婚を機に名字が変わることを喜ばしく感じる方もいると思いますが、名字に特別な思入れがあったり、家族の名字を絶やしたくない、個人名で活動しているから名前を変えたくない、名字を変える手続きが面倒など、人によって感じ方はさまざまでしょう。

では、実際に法律婚と事実婚で名字はどうなるのか?

法律婚・・・どちらかの名字が変わる
      いずれかの戸籍に入るため「夫婦同姓」を余儀なくされる
事実婚・・・どちらも名字を変えなくてOK
      それぞれの戸籍は変わらないので「夫婦別姓」が可能

「選択的夫婦別姓」が議論されているものの、現時点では法律婚ではどちらかは名字を変えなければならないというのが現状です。

個人的には、結婚で名字が変わることは“結婚した感”があって嬉しいかも?と思いつつ、個人事業主として仕事をしているので公の場では「坪井安奈」のままでいきたいなぁと思ったりしました。気持ちの面と実務的な面で自分の中でも葛藤がありますね。

そして、仮に名字を変えた場合、いくつくらい変更の手続きをしなければならないのか調べてみました。

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銀行、クレジットカード、パスポート、免許証、年金、健康保険、契約書(保険、携帯電話)、利用サービス・サイト(Amazonとか)…

オンラインで完結できないものもあるので、面倒ではありそうですね。

ただ、引越しをした時にも住所変更の手続きなど結構いろいろ大変だった記憶があり、個人的には面倒くささはギリギリ許容範囲かなと感じました。

②配偶者控除(税金)

次は、配偶者控除について。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、要は税金の話です。
結婚をすると、家族ということで税金が安くなる場合があるんです。

まず前提として、

法律婚・・・配偶者控除を受けることができる
事実婚・・・配偶者控除を受けることができない

という違いがあります。

ただ、たとえ法律婚であっても、共働きであったり、パートでの収入が多い場合には控除を受けられない場合があります。こちらの表をご覧ください。

妻の年収(パート)

専業主婦であっても、パートでの年収が多ければ徐々に適用されなくなっていきます。

それに、適用される範囲も住民税、所得税、社会保険、配偶者控除、それぞれ夫と妻の年収によってケースバイケース

私の場合は、旦那(仮)も私も共働きなので、法律婚でも事実婚でもほぼ違いはない、ということになります。

③子ども(認知・親権)

続いては、子どもについて。
これも法律婚と事実婚でよく論点になるテーマです。

法律婚・・・「出生届」を出す
      →妻と夫が共同親権者
事実婚・・・「出生届」+「認知届」を出す
      →親権はどちらかのみ。共同親権者にはなれない

まず、法律婚と事実婚での大きな違いとして、「認知届」を出すということが挙げられます。

事実婚の場合は、子どもは自動的に母親の戸籍に入るそうで、認知届けを出さないと法律上父親と名乗ることができないのだとか。
認知届けを出すと、書類上「非嫡出子」と書かれて(難しい言葉だ…)、父親を名乗ることができ、子どもに法定相続させることもできるそうです。

ただ、認知届を出したとしても共同親権者にはなれないみたいなんですよね。親権は母親か父親のどちらか一方を選ばなければならない…。

これは大きな決断になりそうだなと感じました。

④病気・ケガの際

続いては、今回調べて私も初めて知ったのですが、病気やケガをした時の法律婚と事実婚での違いについて。

大きな違いは、

事実婚・・・配偶者の治療方針について決定権がない場合がある

という部分です。

たとえば、配偶者が大きな事故に遭って意識が戻らない状態が続いた場合、通常は延命治療をするかどうかを家族が決めることができますが、事実婚の場合にはその決定権がない場合があるそうです。手術の立会いなども、都度、本人の許可が必要になる場合もあるとのこと。

ただ、ここで重要なのはあくまで「場合がある」ということ。公正証書があれば認められたり、病院によっても方針が違うようです。

また、事実婚の場合、もし配偶者が交通事故で被害者として亡くなった場合に、加害者に対して損害賠償請求ができないそうです。(自分自身の損害としては請求できるそうですが、配偶者に代わって請求することができないそう)

万が一の時の話ですが、事実婚を選ぶならこういった事実を知った上で選びたいなと思いました。

⑤相続

続いては、相続について。
配偶者が亡くなった場合などに、不動産や貯金などの財産を引き継ぐ時の話です。

法律婚と事実婚では、このような違いがあります。

法律婚・・・配偶者は財産の2分の1を受け取れる
事実婚・・・法律上は相続人にならない。有効な遺言が必要

事実婚の場合、配偶者は法定相続人にならないため、自動的に相続をすることはできません。

でも、生前に有効な遺言を作っておけば、事実婚でも相続はできるそう。

ただ、③でも書きましたが、事実婚だと配偶者控除を受けることができないため、相続税には違いが出てくるようです。事実婚だと、ちょっと税金を多く払わないといけないってことですね。

⑥離婚

結婚する前から離婚について書くのもあれですがw
離婚においては、法律婚と事実婚でこのような違いがあります。

法律婚・・・離婚届を提出。戸籍に離婚したことが残る
事実婚・・・届は不要。離婚しても戸籍上に残らない

法律婚は、結婚した時に婚姻届を出しているため、離婚した時には「離婚届」を出す必要があります。そして、戸籍が変わったという事実が戸籍上にも残ります。

一方で、事実婚はそもそも婚姻届を出していないので、離婚届を出す必要はなし。戸籍上にもなんの変化もありません。

⑦その他(家族カード、生命保険の受け取りetc.)

その他にも、細かいですが諸々ありました。

たとえば、クレジットカードの家族カード
こちらはクレジットカード会社にもよりますが、事実婚でも家族カードを作ることはできるそうです。

また、生命保険の受け取り
こちらも、保険会社によっては事実婚での配偶者を受取人にすることができるとのこと。

他に、勤めている会社の福利厚生。たとえば、「結婚祝い金」とか「出産祝い金」とか会社によっては手当があるかと思います。
そういった手当を事実婚において受けられるかどうかは、その会社次第ということになります。

いずれにしても、確認が必要になることは確か。
その際にスムーズにやりとりができるように、事実婚において公正証書を作っておくと便利なようです。

旦那(仮)と話し合った結果

結論から言うと、私たちは法律婚で進めることになりそうです。

ただ、結婚って本当に人それぞれですし、どれだけ調べても法律婚・事実婚どちらがオススメなどとは言えないと思いました。

現に私たちも能動的に法律婚を選んだというより、「結局、法律婚の方が問題がなさそう」という消去法的な選び方になったのが正直なところです。

事実婚って「自由」なイメージがあったのに、自由であろうとするために逆にいろいろな手続きや確認を都度しなければならないというのが現状…。「そうまでして事実婚にしたい理由がないよね」という感じで議論は収束しました。(なんかスッキリしない終わり方だ)

また、個人的に法律婚を選んだ決め手は、制度面というよりも気持ちの面も大きかったように感じます。

たとえば、子どもの「認知届」を出さなければならず、「非嫡出子」と書かれるいう事実。別に書類上だけの話なので日常生活でそこが問題になることはないと分かっているのですが、私は個人的に「認知」「非嫡出子」という言葉がすごく引っかかりました。

便宜上とはいえ、わざわざネガティブを連想させるような言葉を使わなきゃいけないのかなぁ…?

言い方だけでも変えれば、もっと印象が変わるのになぁと思いました。たとえば、「父親届」とかさ。(それは軽すぎるか^^;)

気持ちの問題といえばそれまでですが、なんだか心に引っかかってモヤモヤしてしまいます。

YouTubeでも話していますが、法律婚と事実婚が「セブンイレブンに行くかファミリーマートに行くか」くらい平等な選択肢になればいいなと思いますし、なんなら2択じゃなくて、もっとそれぞれがカスタマイズできるようになればいいなと思いました。

以上、私が法律婚と事実婚について調べたことのまとめと感想でした。
現時点で調べたことなので、今後変わっていくこともあると思いますし、そうであってほしいと願います。

最後に。

旦那(仮)もnoteを投稿している(私よりもだいぶん熱心に投稿している)ので、もし興味があったら読んでいただけると嬉しいです。

音楽を仕事にしているので、音楽制作やコンテンツビジネスの話が多めです。

坪井安奈



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