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服選びに困ったら、「スタイル」を持て


あなたは毎日の通勤服に頭を悩ませたことはないでしょうか。
 
おしゃれな海外映画のように仕事に向かうことに憧れていても、実際は整理できない服や小物に囲まれて、朝の短い時間にどれを選べばいいか分からず、結局いつもと同じようなコーデをして出かける。そのような体験をみなさんも一度は経験したことがあると思います。
 
その悩みの解決策を示してくれるのが、齋藤薫著『されど”服”で人生は変わる』(講談社)です。
 

服選びは一筋縄ではいかない


服を選ぶ、というのは簡単なようで意外と難しいことで、季節や流行、その日の天候など複数の事柄を考慮しなければなりません。
 
例えば、デート前日に考えたコーデが、翌日になってみると雨が降っていて、コーデを変えてみたもののパッとしない。気持ちが上がらないので、デート自体もうまく楽しめない……。
このような状況に共感する方も多いのではないかと思います。
 
雨の日のコツとして、この本の中では「雨の日の完全無欠コーディネートを持っておく」というアドバイスがありました。
わざわざ雨の日の対策をしようと思ったことはないけれども、確かに雨の日コーデが一着あるだけで、コーディネートを考える手間も省けますし、雨の日を楽しみにできそうです。
 
このような状況別のアドバイスもありますが、それ以上に興味深いと感じたのは、欠点だと感じていることに対するアプローチです。体形や雰囲気など、コンプレックスに思うことは人それぞれ抱えていると思いますが、それを服を通してポジティブに考える方法も示しています。

身長が低いことはおしゃれになれないことだと思っていた

例えば、私自身のおしゃれに関する悩みとして、「身長が低い」ということがあります。
 
私は身長が150cm程度しかないので、Sサイズでも大きく感じる事もあり、着ることができる服が限られています。
フリーサイズは大きすぎて着ることができなかったり、
好きなデザインの服があってもサイズ感の合う服が無かったり、
とにかく好きな服が着られない。
 
自分の思うような服が着られない経験を積み重ねるうちに、「私は小さいから服が選べず、おしゃれにならない」と思うようになり、服を買うことを楽しめなくなりました。
 
しかし、この本の中で、「小さい人には少し短い丈の服や小さいバックでも似合う」、「大人っぽさをうまく取り入れて身長を個性にする」などのアドバイスを目にしました。
 
確かに、最近はやりの小さめのバックは、小柄な人が持っていても違和感はないけれど、身長の高い人が持っているとどうしてもしっくりこないと感じてしまいます。アイテムによっては小さいほうが有利だったり、一概に小さいからダメ、というわけでもないんだ、ということに気づかされて、自分の身長をポジティブに考えられるきっかけを与えてもらいました。
 
この本を通して、「身長が低いことも自分のスタイル!」「うまく生かして自分なりにオシャレを楽しめばいいのだ」と気持ちが楽になりました。
 
なかなか自分の欠点を肯定的にとらえるのは難しいことですが、服を通して自分をうまく表現できたら、自分を苦しめる欠点とも上手く向き合える気がします。さらには、そのような自分の弱みといえる部分を賢く表現できる頭の良さも垣間見えて、おしゃれ上級者になれるのではないでしょうか。

どんな人にも当てはまるファッションがある


この本には、身長が高い/低い人、顔の雰囲気や年齢など、あらゆる面から「こんな人はこういう服を着たら似合う」というアドバイスがちりばめられています。
 
コンプレックスでなくとも、「地味顔・派手顔には何が似合うのか?」「ゴールドのジュエリーが似合う女、シルバーが似合う女、パールが似合う女」などさまざまなカテゴリから、女性のおしゃれについて語られています。
 
自分が当てはまっていなくても、楽しく読んでいけるし、今必要だと思っていなくても、別のタイミングで読み直したらなるほど、と思わされる話がたくさん載っている本です。
 
オシャレに迷ったら一度この本を読んでみると新たな発見があるかもしれません。

自分らしいスタイルを持つことがおしゃれにつながる


この本の注目すべき点は、あらゆる特徴を持っている方に対するアドバイスが載っている本、ということだけではなく、「どんな自分であってもスタイルをもって生きるべき」ということを何度も語っている点ではないかと思います。ここでいうスタイルとはいったい何なのでしょうか。
 
私が読み取った「スタイルを持つ」ということは、
「自分を上手く生かして、自分らしさを賢く表現できる」
という意味だと思います。
 
強調されているのは、自分の好きなものを身に着けたりコンプレックスを隠す、ということではなく、客観的な視点を取り入れて自分に似合うものを知っていることがおしゃれ、ということです。
 
自分の好きなものばかり着ていても、似合っていなかったり、場にそぐわない人になったり、周りの人にいい印象を持ってもらえません。
 
周りの人の目を意識するために、街に出て、自分以外の人が来ている服をチェックし、いいものは自分の服装に取り入れる、悪いところはマネしないように気を付ける、というコツが随所で語られています。
 
自分もつい好きなものを選びがちになってしまうので、服選びをする際には、どうみられるのか?を視点に置いたほうが見られ方がよくなって結果的に得かも、と意識を改めたくなりました。
 
そのような客観性と自分らしさを両立させることがおしゃれ、と書かれていて、いささか難しく感じましたが、同時に「スタイルを持つ女性」に憧れを感じますし、一つのロールモデルとして説得力を感じます。
 
皆さんもこの本を読んで、自分の特徴を生かして賢く、そして自分らしくおしゃれを楽しんで、スタイルのある女性を目指してみませんか。

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