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「パンの耳の丸かじり」おにぎりの憂鬱
「パンの耳の丸かじり」おにぎりの憂鬱
本日の一冊
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あらすじ
カレー1万円は高いのか、安いのか。カップ麺に正しい食べ方はあるのか。そして悩ましきパンの耳よ……。大好評シリーズ第22弾
本日の一皿
ぼくにとっておにぎりは、無念と残念と用心とおそれと後悔と憂慮の食べ物なのだ。
感想
東海林さんのエッセイを読むと「むふふ」としてしまう。
むふふ、東海林さん変な人、でもそのきもち、わたしは、わかりますよ。
大方、東海林さんのエッセイを愛読する人はきっとこんなきもちだろう。
東海林さんは食に対して誰よりも真摯。
おにぎりの盛衰を考察し、嘆き、解決策を模索してみたり。
ゼリーと遊び、食べるという実務から逃避してみたり。
世間への腹いせに蕎麦屋でかけうどんとかけ蕎麦をいっぺんに食べてみたり。
むふふ、へんな人。なんて豊かな人なのだろうか。
おにぎりの具問題については、作中「おにぎりの憂鬱」に記されている。
作品で、おにぎりの「一口分のゴハンの量に対する具の適量問題」を嘆きつつ、真剣に考察する東海林さん。
おにぎりの具の割合について、おおむね以下の変遷をたどると定義付ける。初期無具期→中期少量有具期→中心部具最盛期→中期少量有具期→具絶滅期いや、わかるけども。なんたる食い意地。
しかし、おにぎりの「一口分のゴハンの量に対する具の適量問題」に納得のいく解決策は見つからず。
ならば、と、巻物をたべてみるのだが…。むふふ。