日記・52:パパの子供でありがとう
今日は午後から若菜を健康センターへ連れて行き、歯の検診や身体測定をしてもらった。たくさんのお母さん達の中に、男ひとりぽつんといて初めは少し戸惑ってしまった。
同じ保育園のお母さんが「こんにちは、若菜ちゃん」と挨拶してくれた。
自分も自信と誇りを持っていこう。
これも勉強だ!
いい経験が出来ていることは幸せな事なんだ!
胸を張っていこう!そう思いながら若菜を抱っこして髪を撫でていたら、検診の番が回ってきた。
そして今日は瞬の二歳の誕生日だった。
ここ最近病院通いばかりで、プレゼントを買いにいく暇が全くなかった。
母がケーキを用意してくれていて、無事お祝いが出来た。
この前の若菜の誕生日も一緒にお祝いし、ローソクに灯を灯してハッピーバースデーを歌った。
次の休みに、二人のおもちゃを買いに行こう。
妻も天国からお祝いしてくれただろうか?
ろうそくの灯の中でニコニコしている子供達の顔を見て、なぜか涙が出てきた。母親のいない子供に、ごめんね、という気持ちだったのか、無事に誕生日を迎えたことが嬉しかったのか、それとも歳をとったからなのか、おれにはよくわからなかったけど、この子達がたとえ何歳になっても、一緒にいられる間は毎年絶対に祝ってあげたいと思った。
父親に出来る事は、何にかえても優先していこう。
今日からまた新しいスタートのような気持ちがする。
何度もスタートラインに立つ覚悟だ。
たとえ出遅れても転んでも、棄権はしないぞ。
ろうそくの灯が消えて、ケーキを取り分けてあげる時、瞬が「パパ、パパ」と言って、ケーキを食べさせてくれた。
「あ、ありがとね!!」
そうしてクリームを拭き取るふりをしながら涙を拭った。
このハンカチは一生の宝物にしよう。
パパがプレゼントをもらってしまったね。
ありがとね。
パパの子供でありがとう。生まれてきてくれてありがとう。
パパより
私の記事に立ち止まって下さり、ありがとうございます。素晴らしいご縁に感謝です。