性格は隔世遺伝する?
こんばんは。
今日は月曜だというのに比較的気分よく起床し、比較的元気に帰宅できました。先日の夢占い、やはり「吉夢」という部分で当たっていたのだろうか、と少し嬉しくなりました。
さて、先日『ツバキ文具店』を読んだらすっかりハマり、勢いで『キラキラ共和国』も読破してしまった私ですが、ふと、高校生の時にも小川糸さんの作品を読んだことあると思い出しました。
その時読んだのは確か『食堂かたつむり』。
なぜ忘れていたのか、それは読んだ時に受ける感覚があまりにも違ったからかもしれません。
『ツバキ文具店』や『キラキラ共和国』は、特に後者に表れているように、読むと日常が「キラキラ」としてくるような不思議な温かさとパワーを持っている作品です。
一方で『食堂かたつむり』は、「キラキラ」というよりはどちらかと言うと「こそこそ」してしまうような印象がありました。なぜって、物語序盤で主人公の倫子が「自身の名前は不"倫"相手との"子"」に由来するのだと主張するので、当時高校生であった私はその時点で既に面食らってしまったのです。
これが事実かどうかはぜひ作品を読んで確かめていただきたいのですが、物語の本筋とは少し外れたところでもう1つ、当時の私が衝撃を受けた描写があります。
「性格は隔世遺伝する」
倫子は母親と折り合いが悪いのですが、倫子の母親は自身の母親、つまり倫子の祖母を見て「こうなりたくない」とそっぽを向きます。
倫子の祖母 ⇒
⇐ 倫子の母
そんな母親を見た倫子は同じく「こうなりたくない」と反対を向きます。
倫子 ⇒
すると、逆の逆は正。つまり一世代とんで、倫子と、倫子の祖母とは同じ方向を向く、こういう理屈だそうです。
当時思春期であった私もまさに母親と顔を背け、母方の祖父のように生きたいと思っていたので、この理屈は筋が通っている!と、とても気に入ったのを覚えています。
今でこそ当時ほど強く思い入れがあるわけではないのですが、それでも未だに母親とぶつかった際に思い出すくらいには私の中で大きな意味を持つ理論です。
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さて、そんな私はここ数年胸に秘めていた小さなあることを母に打ち明け、「くだらない」と一蹴されてしまいました。
その秘めていたことは完全に幼少期に祖父から影響を受けたことなのですが、やはりここでも倫子の隔世遺伝の理屈が適用されそうです。
小型船舶の免許と自前のボートを持ちせっせと海へ繰り出した祖父。
漁師でもないのに高額なお金を払い免許の更新や船のメンテナンスを続ける自分の父に呆れる母。
幼少期に船を操縦させてもらった(*)楽しさが忘れられず、小型船舶免許を取得したい私。
さて、「船長になる」という密やかな私の夢が叶う日は来るのでしょうか。
杏。
*) 海上では、船舶免許を持っている人(船長)の指示下であれば無免許の同乗者の操縦も認められています。もちろん、他船が頻繁に行き交うような場所は不可など、条件つきではありますが。参考までに。