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『シーソーの真ん中』

主観と客観
どっちから眺めても同じにみえるのは
手をかざして微笑む神さまくらいで、
僕は孤独を覚悟しながら、愛されたい
とも祈っている。こころの豊かさを謳
いながら、ささやかな暮らしを憂いで
もいる。人はそれぞれのバランスで自
分と向かい合ったシーソーに座って上
がったり下がったりして喜んだり泣い
たりして、それは自分でもよくわから
ないまま。人が見た人の値打ちなんて
見る人次第で変わってしまうようなも
のだから、内にも外にも同じ眼差しで
いられるような自分を探しながら。

いつか僕たちはシーソーの真ん中に立
って、少しよろけたりもしながらも、
おーい、と呼び合おう。

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