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後朝(きぬぎぬ)の文

「後朝の文」という詩を書きました。

平安時代、通い婚や逢瀬を重ねた翌朝に女性の屋敷から帰った男性が相手の女性に和歌を贈るという風習があったようです。
現代なら「後朝のLINE」になるのでしょうね。

百人一首の30番、壬生忠岑の歌に

「ありあけの つれなく見えし 別れより
 あかつきばかり うきものはなし」

という歌があって、これには色んな現代訳があり「あなたは私をつれなく帰した」しょぼ〜ん、、という訳もあるんですが(多分そっちが正確な訳なんでしょうが)「うた恋」という超訳漫画で描かれている、

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藤原満子(ふじわらのみつこ:宇多天皇に嫁ぎ、醍醐天皇の母となった藤原胤子の妹)が自身に強いられた政略結婚を前にして一生に一夜でも恋がしたいと、春日祭で身分下の壬生忠岑(みぶのただみね:三十六歌仙のひとりで古今和歌集の撰者)を自分の身分を低く偽って和歌で逆ナンパ!!
身分違いの満子の本当の素性を見抜きつつもその事情を汲んだ忠岑は満子と逢瀬を交わし、

「夜通し感じた あなたのぬくもりを離れ
 ひとり帰る道はひどく寒い
 夜明けがこれほど つらいものとは」


という”後朝の文”を贈り最後まで一夜だけの夢の恋を演じたまま別れる。
そして10年後、、、二人はまた内裏(宮殿)で再会することとなる。
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ってなエピソードがフィクションだけどとっても好きです^ ^
このエピソードは杉田 圭先生の「うた恋い」4巻に収録されています。

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