影のゆくえ
人の家の明かりは
あったかそうで
優しそうに見えた
少年の日
帰らずにずっと
夜の淵を歩いていたら
涙が流れていた
少年の日
今
同じように
街の灯りを眺めて
静けさの赤信号を
物音もなく渡りながら
あの日の少年の
影のゆくえを
辿り着くところもなく
眺めている
人の家の明かりは
あったかそうで
優しそうに見えた
少年の日
帰らずにずっと
夜の淵を歩いていたら
涙が流れていた
少年の日
今
同じように
街の灯りを眺めて
静けさの赤信号を
物音もなく渡りながら
あの日の少年の
影のゆくえを
辿り着くところもなく
眺めている