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複数の10月29日:写真の部屋・Anizine

Facebookが数年前の今日のできごとを、頼んでもいないのに見せてきます。写真は「今日は運動会でした」という子供の絵日記のための挿絵ではありませんから、そこにある言葉と写真は必ずしもリンクしていません。

去年、2023年の今日は、齋藤陽道さんの写真展『絶対』に行っていたようだ。写真がうまい人というより、写真を生きている人だと思っています。

2019年、コロナの前のオーストラリア。
「日の当たる坂道」という詩的なフレーズはよく聞きますが、「日の当たる平坦な道」というのは聞いたことがありません。ドラマティックではない凡庸さにも光を当てて欲しい。これは道における角度格差と言えましょう。

2020年。
踊り場、もしくは座り場。

与えられた仕事を完璧に終わらせるために、余裕のある飛行機の座席と、快適なホテルとレストランを選びます。そのために高額な報酬をもらっているんですから。別に贅沢をしたいわけではなく、仕事は遊びではないからです。たとえば私がクライアントなら、バックパッカーみたいな人に仕事は頼まないと思います。反対の立場で考えればわかるでしょう。

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Anizine

¥500 / 月

写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。