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アニメスタジオで8割決まる!面白いアニメの見つけ方

皆さんは、どのような基準でアニメ作品を探していますか?

現在、1年間で放送されるアニメは〇〇作品を超えているため、全てのアニメ作品を視聴するのは現実的ではありません。

そのため、必ず何かしらの基準で、皆さんは作品を選んでいるはずです。

一般的には以下の要素で「見たいアニメ」を決めることが多いですね。

  • 原作のファンかどうか

  • 声優

  • アニメスタジオ

  • ジャンル

  • 監督

  • 友人の紹介

  • PV

  • トレンド

例えば僕の友人は、失恋したばかりということで「現実逃避的にラブコメばっかり見てる」と話していました。

また、自分の好きな声優で選ぶ人も多いですね。

しかし、この方法は「好きなアニメ」を見つけるのには優れているものの「面白いアニメ」を見つけるのには適していません。

そして、いわゆる「玄人」と呼ばれるアニメオタクたちは、ある指標を基準に作品を選んでいます。それが「アニメスタジオ」です。

個人的には、アニメ作品における「質」は、アニメスタジオで8割決まると考えています。

本記事では、面白い作品を探す上で、なぜアニメスタジオを指標にすべきなのかを解説します。

ぜひ最後まで読んでみてください。

面白いアニメ≠人気アニメ

近年、1クールあたりのアニメ作品の数が増えたことから、SNS上でアニメランキングが作成されることが増えています。

おそらく多くのアニメファンは、これらのランキングをある程度参考にして、作品を選んでいるのではないでしょうか?

たしかに、ランキング上位に位置する作品は、いずれもネームバリューがあるため、十分に面白いです。

一方で、これはあくまでも「人気ランキング」なので、作品の質によって順位が決まっているわけではありません。

例えば、アニメイトタイムズの「2024春アニメ おすすめランキングまとめ!結果発表!」という記事では、以下のような順位となっています。

  1. この素晴らしい世界に祝福を!3

  2. 転生したらスライムだった件 第3期

  3. 鬼滅の刃 柱稽古編

  4. 無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール

  5. 怪獣8号

  6. ゆるキャン△ SEASON3

  7. 僕のヒーローアカデミア(7期)

  8. 魔法科高校の劣等生 第3シーズン

  9. 響け!ユーフォニアム3

  10. 転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます

このように、作品の知名度とアニメイトタイムズの客層が大きく影響しているランキングとなっています。

たしかに『このすば』も『転スラ』も『無職転生』も、十分に面白いと思いますが、他にも作品として素晴らしいアニメはたくさんあります。

2024年春アニメの場合、『忘却バッテリー』『夜のクラゲは泳げない』『ガールズバンドクライ』は素晴らしい作品だと思いますが、このランキングだとTOP10からの対象外です。

つまり、このような人気ランキングを重視し過ぎてしまうと『夜のクラゲは泳げない』のような名作アニメの視聴を逃してしまうことになるのです。

※メディアによって客層が変わるため、同じクールでも全く違う内容のランキングになることがある。『夜のクラゲは泳げない』がランクインしている記事もある。

アニメスタジオで8割決まる理由

実のところ、アニメスタジオを基準にアニメを選ぶ人は、相当数いると思います。

それぐらい、アニメスタジオが変わるだけで、作品の質が劇的に変わるのです。

一部のファンの間では「アニメスタジオガチャ」と揶揄されることもあります。

では、なぜアニメスタジオによって作品の質が変動するのでしょうか?

まず挙げられる理由は、制作スタッフの技術力です。アニメスタジオによって、制作スタッフの技術力が異なるため、作品の質が変動します。

また、アニメスタジオによって特色を出しているのも理由として大きいです。

例えば『推しの子』の動画工房は可愛い女の子キャラの描写に定評があります。『鬼滅の刃』のufotableは手描きアニメと3DCGを駆使したカメラワークが特徴で、新海誠作品を手がけるコミックス・ウェーブ・フィルムは背景スタッフを多く雇用していることから背景美術が圧倒的に強いです。

監督よりもプロデューサーの方が大事

ネット上で色々とリサーチしてみると「アニメスタジオよりも監督が大事だ!」という意見を目にすることがあります。

たしかに、監督の影響力が大きいのは事実です。特に、作家性のある監督は、アニメ作品の質に大きな影響を及ぼします。

しかし私は、やはり監督よりアニメスタジオを重視すべきだと考えます。

なぜなら作品の質を最も大きく左右するのは、作品を作る監督ではなく、企画・資金調達を実施するプロデューサーだからです。

プロデューサーは、どの作品をアニメにするかを決定し、それにあわせて資金やスタッフを集めるのが仕事です。

例えば京都アニメーションは、作画の品質の高さに定評がありますが、それ以上に「どの作品をアニメにするか」の嗅覚が素晴らしいと感じます。

Wikipediaによれば、名作映画『聲の形』は、週刊少年マガジンではなく京アニ側からアニメ化を提案したようです。その結果、20億円を超える大ヒットとなりました。

アニメ制作会社はプロデューサーが社長

基本的にアニメ制作会社は、プロデューサーによって設立されます。

そして、そのプロデューサー(社長)が、どのようなIPをどのようなスタッフで制作するかの方針を決定します。

ここで魅力的な企画を作り出せれば、アニメスタジオとしてある程度成功できるわけです。

例えば京アニは八田ご夫妻によって経営されているアニメスタジオで、1990年代に天才アニメーター・木上益治氏を獲得するところから、技術力が伸びていきました。

八田陽子氏は元はアニメーターである一方、八田英明氏に関しては鉄道会社の経理職だったとのこと。試行錯誤しながら体制を作っていったことが想像できます。

ufotableは、テレコム・アニメーションで制作進行として活躍した近藤光さんによって創業されたアニメスタジオです。

同じくP.A.WORKSの堀川憲司社長はProduction I.Gのプロデューサー出身、シャフトの久保田光俊社長も『まほろまてぃっく』のプロデューサー経験から社長に就任した経歴があります。

それこそスタジオジブリの経営の鍵を握っていたのは、一時期は社長も務めた鈴木敏夫議長です。

アニメスタジオは、あくまでも「8割」

本記事のタイトルでもある通り、そのアニメが面白くなるかどうかの判断基準の8割はアニメスタジオなのではないかと私は考えます。

なぜならアニメスタジオ(プロデューサー)がIPとお金とスタッフを決定することが多いからです。

一方で見方を変えれば、残りの2割はアニメスタジオ以外の要素で決まってくると思います。

それこそ声優や制作スタッフで決定されることが多いでしょう。

それと、制作費も見逃せません。

やはり基本的には、お金をかければかけるほど作画のクオリティが高くなるのは事実です。

『鬼滅の刃』などのジャンプ作品は、ヒットする確率が高いため、制作費が集まり、結果的に品質が高くなります。

そう考えると、人気作品の品質が高くなる傾向にあるのは、あながち間違っていません。

動画配信サイトによるアニメスタジオのランクづけ

とはいえ、基本的にはアニメスタジオで8割決まります。

週刊東洋経済の『アニメ熱狂のカラクリ』によれば、Netflixなどの動画配信サイトは、アニメスタジオを格付けし、そのランクで予算が決定されるそうです。

例えば京都アニメーション、A-1 Pictures、MAPPAなどの優良アニメスタジオはSランクに分類され、1話あたり5,000万円の予算がつくそうです。

これがもし本当なら『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のような独占配信作品は、1作品あたり6億円以上の予算が与えられていることになります。

つまり動画配信サイトも、アニメスタジオが作品の品質を大きく左右することを理解しているということです。

【まとめ】おすすめのアニメスタジオ

さいごに、おすすめのアニメスタジオを私見で紹介したいと思います。

以下の通りです。

  • スタジオジブリ

  • 京都アニメーション

  • シャフト

  • P.A.WORKS

  • ufotable

  • 動画工房

  • TRIGGER

  • サイエンスSARU

  • コミックス・ウェーブ・フィルム

  • NUT

  • スタジオポノック

  • Production I.G

これらのアニメスタジオの作品は、一通り全部見ていいのではないかと個人的に思います。

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