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初めてのガタケットサークル参加&打ち上げの思い出

煙乃街と申します。

さる2024年8月4日(日)のガタケット178にアニメ他ジャンル(オリジナルアニメ「Do It Yourself!!」)で参加することを決め、無事出展、完売したのでその経緯と当日や打ち上げの様子などについて記録します。一部記憶の曖昧なところもありますし、本文に画像はありませんがご容赦下さい。(トップ画像は用意した新刊から)

参加の経緯

まず、参加については、これから開催されるコミックマーケット104(1日目・2024年8月11日)に出展される同人サークルべちこ屋(主宰・珈琲ぬが~様)様によるDo It Yourself!!合同誌企画に遡ります。


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今年3月頃執筆者が募集されているのを観て、23年夏頃遅まきながらアニメDo It Yourself!!にハマり一人で作品の舞台である三条市へ聖地巡礼などをしていた私はガタケットなどで出展しているDIYファンの同人誌などを買うようになっていました。しかし金銭的な問題から10年以上在住している新潟から東京・首都圏へ自費で遠征をしたことがない私は、ジャンルがマイナーで本放送が22年秋でありだいぶ時間が経っていることなども踏まえコミケットに一般参加したり、同人ショップで入手したりすることが困難だと判断。X上での募集を観ているなかDIYで同人活動している方々の大半が執筆しているということもあり、学生時代(20年ほど前)漫画研究会に所属していたことから自ら寄稿すればお礼として同人誌を入手できるということを期待して寄稿を決意。元々ブックマーク用に運用してつぶやくことを控えていたXでの活動方針も翻して、twipla上で参加表明をします。

また、三条市でお誕生日会などを主催していたグループなどを前々から承知していましたが、三条市にはそんなDo It Yourself!!ファンのための交流店舗、DIYファンベースが存在します。そこが一周年を迎えるということでオフ会が企画されていました。一人での聖地巡礼もなんだかなと思っていた私はXでの活動実態がないにも関わらず、参加してみようと決めます。

そして4月20日。直前に控えた三条市のお祭りに作ったDIYキャラ神輿の準備に追われるファンの皆様とファンベースで対話しながら夜を迎え、作品をイメージした特別料理などや過去のスタンプラリー景品などを景品にしたビンゴ大会などを満喫しながら合同誌について会話します。正直、ファンとして全く交流していなかった私が長く三条市に通っていた方々と打ち解けたかは疑問ですが、楽しい日を過ごしました。

このような流れで、単に眺めるだけだったファン同士の交流イベントにも参加してみたいと思い直後に開かれた作品の主要舞台一ノ木戸商店街の神輿担ぎにも参加しました。

腰痛と家族と夕方の過ごし方について連絡がつかなかったことから打ち上げには参加せず切り上げましたが、この2つの出来事を契機にdiyアニメファンとしてxを本格稼働し、HNもanicmaから煙乃街に改めました。
そして6月下旬が締め切りではあったものの、他のミニブログで発表していたネタも絡めることで合同誌のネームは恐らく3月中には終了していました。5月上旬にはペン入れも概ね終了しています。

そんな中、6月15日(土)にガタケット178のオンライン締め切りが迫ってきます。そして6月1日は登場人物ぷりんのファン有志によるお誕生日会、翌日6月2日はメインキャスト6人を集めた凧(いか)合戦・声優トークショーが企画されていました。トークショーはファンベース一周年イベントとほぼ同時に発表されました。


これらのイベントに参加する中で、まず拙いながらもぷりん誕生日会に合わせてミニ色紙も作成。死蔵していたコピックを使い、頭からくらげさんを被ったぷりんを描き、お誕生日会で回覧したあとファンベースに寄贈しました。合同誌の原稿も主催の珈琲ぬが~さんから許可をもらい回覧するなどしました。そんな中でDIYファンイベントの常連である社畜の連勤術師さんからゲスト原稿を募集しているという話を伺います。初めての合同誌参加で気が大きくなっていた私はゲスト原稿3pの寄稿を決めます。

こうした囁きもあり、寄稿した原稿を描いている間、ウェブ漫画を描くことがネット上では解像度も抑えることになり勿体ないと思っていたこと、ご当地アニメでありマイナージャンルであってもガタケットならば中小規模イベントとはいえ地元効果で一定数の需要が見込めること、絵を描く習慣も徐々に出来てきたこと、くれいのクッキーがマズいという設定が好きだったweb版WORKING!!(通称猫組)を彷彿とさせることなどからドタバタギャグが作れると思い突貫でネームを作成。締切の6月15日直前にネームを完成させることが出来たため、サークル参加を申請します。

執筆の苦労など

前述のように、合同誌もかなり余裕を持って行動してきた自分にとって2週間でネームを切るのは大変でした。現実の同人サークルの活動報告などを見ると、睡眠時間を2・3時間まで削り、印刷所にも無理を言って締切を伸ばしてもらい1週間もかけずにネームからペン入れまで何十頁と描くという鬼才もいらっしゃるようですが、初の同人参加である以上原稿を落とすわけにはいかず、若い頃漫研や美術部などに所属していたとはいえ40年近く絵を描く習慣がなかった自分にとって冒険的なスケジュールは立てられませんでした。生活習慣上も8時間床に就いていても録画したアニメ視聴で寝落ちするような人間が睡眠時間を削ることはありえません。
まず個人的な感覚として、個人サークルとして初めて同人誌を作って販売するなら一定の頁数が必要との認識から、本文を12pとすることにしました。また絵を描くことについて初心者であり、DIYアニメファンとしての知名度も高くないこと、予算面も勘案して本格的な同人誌作成は不可能と見てまずはコピー本による配布としました。
そしてネタ出しに入るのですけれども、詳細はネタバレになるので避けますが「くれいのクッキー作りを応援して空回りする」というぐらいしか詳細を決めておらず、とくにオチが決められませんでした。サークル参加を決断したのがぷりん誕生日会の頃ですから、これまでと比べると大変過酷なスケジュールです。それからは日課となりつつあった毎日デジタル・アナログイラストを描くことを止め、行き帰りの公共交通内や会社の休み時間でA5ルーズリーフノートを広げ、ネームを練る日々でした。しかしネームのオチそのものは決まっていなくても、ネームのオチの方向性として「空回りする」という雰囲気だけは決まっていたこと、くれいのクッキーに対するリアクションの相違からオチをひねり出すことが出来ました。間をつなぐくれいの新クッキーネタについてもくれいがメインの登場人物のなかで例外的にお父さんのいる家庭である点から連想することが出来ました。
それでも4pほど余ってしまったので思案していたところ、なんと「オッチャホイ」という言葉がXでトレンド入りしているではありませんか。きっかけとなった「ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉」は知らなくても高校時代を新発田で過ごし母方の祖母を新発田病院へ見舞っていた私はオッチャホイを提供するシンガポール食堂を知ってはいました。というわけで、これを絡めておまけネタに使うことにしました。こうして12pを確保しました。

余裕を持って活動したい、という観点から、ネームを確保した後すぐにそのまま執筆(下描き・ペン入れ)に入りました。ネームを描いているとき意識しているのはめくりぐらいで、コマが頁を突き抜けたり見開きにしているところはないため、スキャナで取り込んで基本的にはなぞる、というスタイルで問題ないと判断しました。事実今回はそれでなんとかなりました。ただし漫画のネームを練っているときはスマホで撮影した設定資料集を片手に執筆していたので、下描き・ペン入れでは新たに現物を参照しています。つまりただなぞるだけという品質のネームは実際には用意できませんでした。

しかし執筆中別の問題が起きます。背景です。基本的に部室内で展開する話でありある程度背景を描かないと画面として淋しいだろうと考え始めます。しかしネームの執筆中に意識していたのは部室のテーブルぐらいであり、詳細を全く考慮していませんでした。このためBDで映像確認をしながら立ち位置などが破綻しないよう背景を埋めなければなりません。合同誌の原稿は会話主体の1pギャグで、背景をそれほど必要としないだろう、と認識していました。ガタケットで入手したDIY同人誌でも余りスケール感を持って部室を描写する人は少なかったように感じました(漫画家さんはよくファミレスや喫茶店でネームを切る、と伺いますがこうしたことを考えずにネームしてるんでしょうか?本当にすごいと思います)。

その上DIY部という設定上小物が非常に多く、把握も大変でした。しかし一番の問題は液タブとパソコンの外付けBDドライブが共存できないことでした。このため近所の家電量販店で1万円ほどのBDプレーヤーを買い、廃棄予定のパソコンに使っていたモニタと接続することで自室の視聴環境を整え、執筆することが可能になりました。
それでも遠近法など細かい技術点に自信がなく、ネームとは違った背景を用意したコマもあります。執筆時にはCLIP STUDIO PAINT EXではなく、MediBang Paint Proを用いましたが、マスクレイヤー機能などの基本機能も把握しながらの執筆となりました。しかも背景の全面的な描き直しに至ったコマもあり、全体としては数は少ないものの背景にはそれなりに時間を掛けました。

そのように苦戦しながらも概ね一日5,6時間ほどで1pずつ執筆し、6月中には草稿が完成します。そして6月末、前述の社畜さんが主催し、何度もDIY二次創作を手掛けている高山瑞穂先生(漫画家としては主にコミックボンボンで活躍されていて、現在は開志専門職大学講師)を講師とした絵画教室が開かれます。ここで試しに見本を印刷して持っていこうと思い確認をお願いしたところ社畜さんから色が強く出すぎている、との指摘を受けます。これ自体はインクジェットプリンタの仕様の問題でしたが、これを機に、一度脱稿した気分になっていた原稿も見直した結果、かなりの部分で修正箇所が見つかりました。このためコピー本作成のための原本を印刷する時も何度も修正箇所が見つかり、都度再印刷するという手間が発生しました。また、手打ちとしたノンブルの位置なども何度も考え印刷し直したりしました。

そうした試行錯誤を繰り返して7月14日、晴天であり原本が汚れる心配がないと観て新刊を製本します。コピー機の誤印刷対応・製本も含めて所要時間は90分ほどだったかと思います。

文中のコピー本支援ツールはこれです(要領さえ分かればirfanviewのパノラマ印刷でも同じことができます)。

どこかで「ガタケットは5部も売れれば上出来」という呟きを目にした記憶もあり、またdiyアニメファンからの当方の認知度を考えると15部でもかなり多めの部数だったと個人的には思っています。なお、後に他の参加サークルに聞いてみたところガタケットでのdiyアニメサークルは新刊ならば30部ほど捌けるというケースが多いようです。

サークル参加に向けた準備

並行して、同人サークル個人参加ということも踏まえ、必要物品の準備をしていきます。6月21日段階で以下のものを用意しておりました。

・カード立て(2種。メニュー用)
・テーブルクロス
・コインケース
・コイントレー

また、ダイソーで購入して放置していたイーゼルにスケブを載せて案内に使うことを決めました。コインケース以外はすべて100均ショップのキャンドゥで揃えました(ただしカード立ては紙を隙間に差し込んで使うものだったため、風に弱そうという理由から近所の文具店で購入した飲食店などで実際に使われていそうなKOKUYO製のものに差し替えました。中に同時購入した上質紙を入れ、お品書きを入れることにしました。なおコインケースはLOFTで購入しましたが100均でも買えます)。
21日当日は有休休暇を取っていたので、銀行にも立ち寄り釣り銭用に

・1000円札20枚
・500円玉10枚
・100円玉50枚

を用意しました。硬貨については銀行で両替してもらったのですがたまたま持ってきていたものの、実印と通帳が必要ということを知らなかったため少々戸惑いました。
サークル告知には掲載されているものの当選後のサークルガイドに記載されていなかったので、後になって事務局に再度確認したのですが、ガタケットはサークル1スペース90✕45cmなので、テーブルクロスの大きさは確認したほうが良いでしょう。買ったものは縦横に一回折りたためば大体近いサイズになりました。

イーゼルには当初B5サイズのスケブを乗せるつもりだったのですが、当日スケブに絵を描いてもらいたいという欲求も出てきたため実際には持て余していたA4強のものを使いました。いずれもマルマンの橙・緑のものです。ただ、絵を描いてディスプレイするということは良いにしても、点数が増えてくると本を置く場所を圧迫しないか心配ではあります。お品書きをあわせて描いた方が効率的だったかもしれません。

そんなこんなで前掲のサークルスペース問題が浮上します。大体1サークルテーブル半分分ということはわかっていましたが明確な区切りがないはずだと考え、当日になって巻き尺を持っていくことを決めました。これにより厳密なサークルスペースの計算が可能になりました。

なお、本の収納にはDIYアニメスタンプラリーで立ち寄った山久金物店で見つけた5リットル抗菌タッパー(1000円ほど)を使いました。B5の角を丸めたぐらいの大きさで、目算ですがA5なら50部ぐらいなら入るかな、と思いました(あくまで目算です。念の為)。
酷暑が予想されたためハンディ扇風機も購入しました。毎回行っている割に即売会って暑いイメージがありました。
使わなくなっていたキャリーバッグの走行状態も前日に確認して問題ないことが分かりました。

当日、売れ行き、そしてアフター

そして迎えたガタケット178。朝、雑誌の懸賞で当たったQUOカードとdポイントを駆使してローソンで昼食の菓子パンとお茶を購入して産業振興センターへ向かいます。

入場開始の9時前に会場に着きましたがすでにサークル参加者の入場列が出来ていました。酷暑を考慮して、予定より早めの入場が開始されました。

恐らくDIYスペースでは自分が最初に入場したかも知れません。搬入物が少ないことから設営は15分ほどで済みました。一般参加者は知らないかもしれませんが、開場前からおなじみの館内アナウンスが存在します(サークル・スタッフへの告知)。前回好評だった駄菓子配布を今回も行うが、サークル参加者は拘束時間が長いことから開場前に希望者へ配布するとアナウンスがありました。
徐々に集まってきたDIYサークルさんに挨拶します。手伝いを申請しましたがいずれのサークルさんも十分だとお返事をいただきました。隣が別ジャンルなのでそちらの方にも気を使います。

そして開場。過信は禁物ですし他の即売会もそうだとは思わないでほしいのですが、実際はコスプレイヤーさんのために扉を開放していたはずなのでしょうけど、晴天だった割に冷房が行き届いてそれほど暑くはなかったです。携帯扇風機を使うことはありませんでした。ただ差し入れ一本を含めたお茶3本は全て飲みきりました。トイレもだいぶ頻繁に行きました。余り規模の大きくないイベントなので、トイレが空いているのは良いですね。もちろんハンカチは持っていきました。
DIYアニメのオフ会で知り合った方々が次々と本を買っていきます。隣はダーパン畑(なっちゃんちゅーどく)様だったのですが、今回が最後のサークル参加かもしれないということで、多くのスケブ受付に対応しておられました。

当初本当に売れるのか?と不安だった自分の新刊も12:30頃に完売となりました。後は好きなサークルを回ったり、Xの反応を観たりして過ごしました。

持ち込んだのが頒布価格100円のコピー本一点だけということもあり、1回千円札での支払いが合った程度で釣り銭・お札を崩すことはほぼありませんでした。銀行で棒金を用意して準備したものの、100円玉はほぼ余る計算となりました。このため、そこまでしなくても普段からコンビニやスーパーでお金を貯めていればこの規模ならなんとかなったと思います。次回からは千円札は支払いに使っても良いかな、と思いました。

即売会あるあるだと思うのですが、終了時刻は15:30となっているものの最後まで残っているサークルは稀で、DIYアニメのサークルも自分も含めて15:00には完全撤収していたかと思います。途中でガタケ名物ホワイトボード落描きを島の皆で描きに行こう、と言われ自分も完売後遅れて参加しました。

(三枚目の画像に注目。私が描いたのはぷりんです)

その後市内のファミレスにて打ち上げを開始。大学の仕事が入っており、なおかつ熱心な学生さんがいらっしゃったためその対応で高山先生は18:00以降の参加となりました。

自分は皆さんのお話を基本的に随伴して聞いている立場で(これまでのどのオフ会でもそうですが)、余り会話に参加しなかったです。しかし現在の次回作の構想から「女子高生は父親の入った後の風呂に入りたがるか」等の質問を投げかけたりしました。余り無理して間合いを詰めようとして却って敬遠されるのもなんだろうといつも思っておりまして…
DIYアニメ以外の話題も出ました。例えばテレビドラマ「虎に翼」の話題などは三条市出身の高橋克実氏が登場していることもあり盛り上がったようです。あと法華津先生の「東北の豪商」設定の元ネタは酒田本間家ではないか?という考察もありました。実際に写真を見ると作中の法華津家とされる家と一致しています。
そこから水原県・越後府の話題なども出てきて盛り上がりました。越後府庁の所在は戊辰戦争を意識していたのか?などと聞きましたがいまいちわからないとのことでした。個人的に何度か会津の野口英世記念館に脚を運んだこともあり、その話もさせていただきました。

帰宅後、拙作『くれいパンデミック』の感想などを読みながら悦に入っておりました。

今後について

またくれい先輩か、法華津先生辺りで描きたいな、と思っています。複数のサークルさんから次回もサークル参加するのかどうかお問い合わせをいただきましたが、今回同様、ガタケット179の申込締切10/12(土)23:59までにネームが完成するかどうか、で決めたいと思います。
今回背景でとても苦労したので、もうちょっと描きやすい内容か、アニメ本編に拠らない内容なら良いかな、と思います。厚さは今回と同じで本文8~多くて16pぐらいではないかと思います。
なお、前掲の合同誌はショートギャグ8pとなっております。期日も迫っておりますが、コミックマーケット104一日目(8月11日)べちこ屋様のDo It Yourself!!合同誌もよろしくお願いいたします。当初の私の想像と異なり、同人ショップでも入手可能なようです。


(終わり)

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