「チャンス(機会)をつかめ」とはよく言われることです。自分が常にチャンスにオープンであり、チャンスにオープンな社会を維持することが何よりも大切であると。
本書の主人公・江副浩正氏は軽々(かるがる)とそのあたりを超えていきます。機会をつかもうと身構えているだけでは、不合格。機会は自分の手で創り出すものである、と。かつてのリクルートの社訓がそのことを物語っています。
概要
本書もまた496ページもあります(『ユニクロ』とおんなじ)。この大著では、リクルート創業者であり「タダの情報誌」を発明した江副浩正氏の仕事と生涯が鮮やかな筆致で描かれています。
リクルートの生い立ちと成長、リクルートコスモス事件、そして晩年、それぞれの時代で江副氏の思想・行動が描かれ、彼だけが見ていた世界、目指したもの、そこに挑む江副浩正という一つの像を結んでいきます。
以下、メモをもめ
江副氏の教訓は、「自ら機会を創り出すこと」だけではありません。
彼は「人間は自ら変わることができるんだ」と叫び続けていました。
彼は「人は自分の手で自分自身を変化させ成長させることができる」「人間だけでなく、リクルートという会社さえも自らを変え成長させるものである」という信念を持ち、実際に行動に移しました。
この「自らの変化」が今も続くリクルートの発展の源なのです。
本書から「自ら変わる」ことが一番重要であると教えられ、同時に「自分の頭はかたくなになっていないか」と自身に警戒もしました。
注意していないと、自分の頑固に気がつかない歳になりつつあります。あぶない、あぶない。江副さんのようにバイタリティと柔軟性を両手に持ち続けて生きていたいです。