サインは地理を理解するように理解する
12星座のストーリーを書いてみました。ミカミ・ポーラさんの講座の中で教わったことのひとつは、「サイン(星座)は季節とクオリティとエレメントとルーラーである」ということ。
その中でも、特に季節をイメージして、発想をすることが、サインを理解するのにとても有効だと言うことを感じました。「サインは地理を理解するように理解する。」だったかな。ポーラさんの名言のひとつだと思います。
このストーリーは冬至から始まり、冬至で終わります。この一年の循環の中で、人は生き延びていくわけです。昔は今よりも危険もたくさんあったし、獲物がとれない年や、農作物も稔りが悪い年もあったでしょう。たくさんの死を経験したでしょうし、ギリギリの生活の中で生き延びたというようなこともあったろうと思います。
♑ 山羊座
冬至。寒い寒い冬。長い長い冬が再び始まる。なんとかみなで確保した食べ物はある。備蓄を上手にコントロールして、なんとか春まで生き延びられるようにしたい。しかし、この時期には、まだまだ備蓄はじゅうぶんなので、暖炉でアイスクリームを食べるような余裕はある。身内を引き締めて、仲間が少しでも楽に豊かに良い暮らしができるように、火星の力を使ったりもするのが山羊座。みなが決まりを守り、みなで協力して、一人でもよりよく生き延びて、春を迎えるのだ。
♒ 水瓶座
ますます寒さはひどくなる。さすがに備蓄も減ってきた。厳しいと言うことはわかっている。余裕も無くなって、本当に死ぬものも出てくる頃。山羊座のやり方では貧富の差が生まれるということを問題視するものも出てくる。彼らは仕組みを調べ、仕組みを変えることを志す。そのくらい、水瓶座の時代はサバイバル状態がマックスの時代。
♓ 魚座
さらにきついのが魚座の時代。少しずつ光は増してきた。しかし、まだまだ寒くて、草木は枯れたままだ。この頃には備蓄もほとんど無くなっている。それでも、あと少し耐え忍べば、またあの温かい春を迎えることができるのだ。その希望が見えてきた今、生き残った人々を励ましてともに楽しくすごそう。希望を胸に、春を夢見て、あと少しを耐え忍ぼう。すでに何人かは死んだけれど、あと少しで春になると分かっているのだから、春をイメージして、無理にでも楽しく過ごそう。
♈ 牡羊座
春分。ますます光は強くなり、温かくなってきた。もういても立ってもいられない。その時が来たのだ。私は衝動を抑えきれず、外へ飛び出し、土を動かし、種を蒔いた。この時期、誰よりも先に飛び出して、土地を確保し、種をまくのだ。誰にも負けたくない。いい土地を見つけて、早く種を蒔かなければ、土地を取られてしまうから。ここでも火星の力がものを言う。
♉ 牡牛座
春に蒔いた種からあらたなる芽が吹き出してきた。新芽を見ることはこの上ない喜びだ。これらが無事に育つならば、またたくさんの食料を確保することができるだろう。ていねいに田畑を管理し、楽しみながら見守るのだ。もう種は蒔いたし、場所も確保したから余裕が出てくる。野山では食べられるものも増えてきてるし、とりあえずもう死ぬ心配はいらない。牡牛座の美的センスと五感の敏感さは畑の生産性向上のためにも必要な能力ともいえる。
♊ 双子座
田畑は順調だ。この時期になると、周りの人々の状況がどうなっているのかも気になる。出かけていって、情報を交換しあう。もっと効率の良い作物の育て方を学び、教えあうことで、生産性はさらに上がる。あたらしい仕組みを学び、それを応用していくことは喜びである。そうやって新しい道具や機械を作ってきた。そういうことができる、余裕のある時期とも言える。
♋ 蟹座
夏至。温かく良い季節なので、周囲に住む人々と交流し、気質の通じる人たちとは、特に親しくなった。声を掛け合い、家族のようにお互いを思い合うような関係性を築いていくことができてとてもうれしい。蟹座は木星が効いてるので、おおらかにアバウトに誰とでもくっつこうとする。近づいて後から嫌な人とわかったら、容赦なく攻撃もする。しかしそうやって近しい人たちとはほんとうの家族のようになっていく。
♌ 獅子座
夏野菜も、果物もたくさんとれる。この季節には、食べるものはじゅうぶんあるし、寒くないから死ぬことはない。この時期は余力がある。自分のことだけを考えることが許される唯一の季節といえる。まさに唯我独尊。自分とは何ものなのか、この時期にはひとりになって考える。そして誇り高く生きたいとあらためて思うのだ。そのように形作られた自分の信念を人に語りたくなるのも獅子座。
♍ 乙女座
収穫の時期が近くなってきた。そろそろ、収穫にむけての準備をしないといけない。道具の点検、修理。足りないものは作ったり、隣人から借りる算段をしたりしないといけない。また、どういう段取りで収穫するのかも今のうちによく考えておかねば。効率よく、無駄なく、全てのリソースを適材適所にうまく使って、最大の収穫量を確保すること。
♎ 天秤座
秋分。いよいよ、収穫が始まった。お互い、人間関係に配慮し合い、協力し合い、道具や機械の貸し借り、人手の確保、それらを円滑に、スムーズに、バランスよくすることで、皆にとって最大の収穫量を確保したい。人も家畜も道具類も、すべてに無駄が出ないよう、しっかりとコントロールしながらスケジュール管理もしていこう。
♏ 蠍座
収穫はすでに終わった。秋ももう深い。みなじゅうぶん収穫できたはずだ。誰がどのくらい持っているかわからないから、少し腹の探り合いという感じの時でもある。今はたくさんの人との関係というよりは、これはという人との関係を大事にしたくなる。ここは火星が最も強い。場合によっては、命懸けの火花が飛ぶこともある。
♐ 射手座
晩秋。今年の作業もほぼ終わった。とりあえず落ち着くところに落ち着いた。蔵には食料がたくさんあるから、ケチケチしないで、祭りでどんちゃん騒ぎも許される。こんなことができるのはこの時だけ。一段落すれば、冬の準備をする時期だ。山に入り、木の実を拾い、兎を狩り、薪も集める。備蓄もしっかり準備した。また厳しい冬をなんとか耐え忍ぼう。この冬は果たしてどのような冬となるだろうか。次の春まで、なんとか生き延びられるよう、みなで神に祈ろう。
そしてまた♑山羊座の季節に戻る。
12星座は生存のためのノウハウ?
まさに人類が辿ってきた道のりが12星座の物語りに秘められていたんだということを思います。そして、それぞれの季節での経験が、それぞれのサイン(星座)の象意と見事に一致しているということに驚かれる方も多いと多いと思います。
生きるということ(生存といってもいいかな)と直結しているから、ひとつひとつのサインの意味が、とても切実に感じました。
なぜ、山羊座と水瓶座のルーラーが土星なのか。それは過酷な冬を乗り切るために自制が必要だから。
射手座と魚座のルーラーが木星であることは、そこに希望と幸運が必要だから。
牡羊座と蠍座のルーラーが火星なのは、その時期には挑戦的な力が必要だから。
牡牛座と天秤座のルーラーが金星なのは、そこに美的センスが必要だから。
双子座と乙女座のルーラーが水星なのは、最も頭を使わねばならない季節だから。
蟹座と獅子座のルーラーが月と太陽なのは、そこが一番光の強いときであり、自分を問い、仲間と自分を見いだすべき時だから。。。
こうやって星に思いを馳せることは、自分が何ものかを知ることにもつながっている気がします。星を読みながら、ひとりひとり、個的に持っている壮大な宇宙のドラマを紐解いて語る。そういうことができたら本望だなあと思いました。これからそのためのプラットフォームを作っていきたいという感じ。
こうした文章を書くこともその一環なので、これからも思い立ったことをどんどん書いていこうと思います。(^^)