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コラム襖


もう稲刈りが終わりかけています「秋」ですね。
九州にて台風等で被害に遭われた方々はさぞ大変だったとお察しします。

みなさまこんにちは~新型コロナウイルスがまったく鎮静化せず。
アメリカの大統領であるドナルド・トランプ氏もまさかの罹患!!
インフルエンザみたいなものとか言ってましたが大統領は考え変わったかなぁ?
まだまだ、昼間は熱中症に本当に気をつけなければならない暑い日が続いています。
そして朝晩は寒い…体調崩さないよう皆様ご注意を。

4回目のコラムから、かなりかなり間が空いてしまいました・・・。
本日5回目になりますね。
久々すぎて存在忘れられてただろう!!(きっとね)

今回のお題は『襖』にしてみました~♪
理由は先日、某BSの京都歴史探訪なんちゃらで京都の大徳寺というお寺の国宝の襖絵をみたから!!
凄まじい個人的な興味本位のコラム。
ということで、今回は少し襖のことについて触れてみようと思います。

さて、早々にまた昔話のパターンです(笑)
時を遡ること「平安時代」貴族の邸宅は「寝殿造り」が典型的となります。
受験生のお子様がおられたらココ試験出るよ!!レベルの頻度で私のコラムに出まくる。

この「寝殿造り」内部は丸柱が立ち並ぶだけの広間様式でして、日々の生活や、季節の変化・行事祭礼・接客饗宴に応じて、屏風や几帳など障子を使うことにより内部を仕切り、畳やその他の調度品を置いて「しつらい」をしました。
「しつらい」とはなんや???「室礼」と漢字をあてるそうですが、意味は「釣り合うようにする」こと。
また、「障子」の「障」には「さえぎる」という意味があり「子」とは「小さな道具」という意味があるそうです。
全然、知らんかった!!

障子の中でも寝所に使用された衾障子(ふすましょうじ)と呼び、「寝所」を「衾所(ふすまどころ)」と言いました。
「大言海」によれば「衾(ふすま)」はもともと寝るときに体に掛ける布製の「寝具」つまり当時は布団みたいな感じ?
当初は板状の衝立の両面に絹織物を張ったものであったと言われております。
これを改良して周囲に桟を組み発展させたものを壁に応用し、「襖」は衣服の「あわせ」、また「裏の付いた着物」の意味があることから絹織物を張った「衾障子」は「襖障子」と称されるようになたとのこと。
ちなみに現代「襖」を「からかみ」とも呼ぶようになったのは、この後中国から「唐紙」と呼ばれる文様紙が「襖障子」に使われるようになり普及していったのがはじまりであります。
また、平安時代も末頃になると、紙を漉く技術も一段と高度になり薄く漉けるようになり、採光と寒風を防ぐ新しい建具として「明り障子」が誕生。
これが現代の「障子」であります!!

やがて、「襖障子」も「唐紙障子」も「障子」がなくなり絹織物を張ったものも唐紙を張ったものも「襖」と称されるようになりました。さて、平安時代末期に書かれた源氏物語絵巻の「東屋」には開け閉めができる「襖」がみられるとのこと。すでに平安末期には引き違いの「襖」が貴族の住居に登場していたようですね。
鎌倉時代以降になると、柱と柱の間を引き違いの「襖障子」で仕切り、それまではなかった天井も張るようになり、部屋の周囲や全体を畳で敷き詰めることが普及していきました。
この背景には武士に権力が移る過程で住宅の機能が接客中心に変化していったからといわれます。この時代は、公家や武士・僧侶など権力者同士が頻繁に集まり、唐物と呼ばれる美術工芸品を部屋に飾り、「和歌・連歌・茶道・立花」などの芸術に打ち興じることが流行し、この催しは政治的意味を持つようになり、生活の中心的な位置を占めるほどに盛んになったそうです。へぇ~。
安土桃山時代には武士の住宅として「書院造」が完成。江戸時代へと続くこの特徴は、権力を握った武士の接客・対面の儀式としての機能をもったことであります。
将軍を頂点にし『武家の主従関係』を確認するという極めて政治的な意味を持ちました。儀式の場は部屋の構成も室内の装飾も封建秩序を意識し、武家の格式や序列を演出する道具として襖障子は徹底して使われました。
襖障子と貼り付け壁を連続させて部屋を取り囲む面を作り、金箔に「虎、鳳凰、鷹、松」などの動植物を用い圧倒的な力強さを演出したのであります。
すごいなぁ、TVでみたけど(笑)

ただ、明治時代には政府の『欧化政策』で方向性が大きく変わります。それが富裕階級の住宅から一般庶民の住宅へと波及していきました。特に大正から昭和にかけては庶民の生活文化が形成された時代でもあり。
技術革新と大量生産と均質化を前提とした近代化により、上流階級の邸宅を飾る美術品としての性格から庶民住宅に普及するに従いしだいに実用的なものへと変わったのですね。
今回も時代とともに襖を見てきましたが、日本人の生活様式が変わり、襖の形が変わっても襖が持っている知恵と製作にかかわる技術は受け継がれているのですね。

それでは次回はいつになるかはわかりませんが、(おいっ)
ぼちぼちやっていきます!!


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