Window
ちいさな窓から
何が見えるでしょう
窓枠に手をかけた時
拡がる一面のおもいで
それは膝に手を当て
丘を越えた頃合いに
ひとり見た
沈みゆく夕日
それは眠気に目を擦り
待ち合わせをして
ふたりで見た
昇りはじめた朝日
海はおもいでが
鳥になる場所
飛び立つさまを
波はゆらめいて
それを見送り
星はきらめいて
新しい仲間を迎える
いつも私たちは
合わせかがみのなかにある
かげとひかりの存在
なのだと思い知る
見守っているつもりが
いつの間にか見守られ
与えられるうちに
いつの間にか与えている
それはつながること
それはつなげること
それは一緒に見られたら
とても嬉しいと思うこと
そう、それは同じおもいでを
いつまでも持ち続けること
それはささやかな願い
小さな窓から
何が見えるでしょう
重ねた手の体温
空と海が重なるところまで
遮るものは何もない
◇
tenさんの素敵な作品に
書かせて頂いた即興詩に
加筆しました
新境地ともいえる
新しい作品たちに
とても感動しました
tenさんへ
素敵な作品に釣り合わないかも
しれませんけれど
受け取って頂けたら嬉しいです
よろしければサポートをお願いします。自費出版(紙の本)の費用に充てたいと思います