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Window


tenさん作『Window』

ちいさな窓から
何が見えるでしょう

窓枠に手をかけた時
拡がる一面のおもいで

それは膝に手を当て
丘を越えた頃合いに
ひとり見た
沈みゆく夕日

それは眠気に目を擦り
待ち合わせをして
ふたりで見た
昇りはじめた朝日

海はおもいでが
鳥になる場所
飛び立つさまを
波はゆらめいて
それを見送り
星はきらめいて
新しい仲間を迎える

いつも私たちは
合わせかがみのなかにある
かげとひかりの存在
なのだと思い知る

見守っているつもりが
いつの間にか見守られ
与えられるうちに
いつの間にか与えている

それはつながること
それはつなげること
それは一緒に見られたら
とても嬉しいと思うこと

そう、それは同じおもいでを
いつまでも持ち続けること
それはささやかな願い

小さな窓から
何が見えるでしょう

重ねた手の体温
空と海が重なるところまで
遮るものは何もない


tenさんの素敵な作品に
書かせて頂いた即興詩に
加筆しました

新境地ともいえる
新しい作品たちに
とても感動しました


tenさんへ
素敵な作品に釣り合わないかも
しれませんけれど
受け取って頂けたら嬉しいです



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