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満足度の高い接客をするにはこの三点だよ!と私は新入社員に伝えた。
最近、新入社員からこんなことを聞かれました。
「以前あんでぃさん宛てにこんな感じのお客様の声があったと聞きました。
出雲の歴史に造詣の深いスタッフと出会えたことで、益々土地への魅力をおぼえました。
あんでぃさんみたいにお客様に満足いただくにはどうしたらいいですか?」
なるほど。
お客様に満足していただきたいというピュアな思い。
向上心があって、素敵すぎる。
これはなんとしても答えてあげたい。
自分で言うのもなんですが、結構同じようなお褒めの言葉をいただくことが多いです。
どうしてでしょうか?
一言で言えば、「歴史が好きだから」に尽きます。
ただ、それではアドバイスにならないですね…
本日は実際に後輩にしたアドバイスをシェアします。
おもてなしをする上でヒントになるかと思いますので、是非最後までお付き合いくださいませ。
ポイントは3点です。
・お客様に自ら情報提供しない
・オペレーションは無意識に
・自分の好きは何か?
お客様に自ら情報を提供しない
まず初めに伝えたのは、私はお客様に自ら積極的に情報提供していないということです。
例えば夕食のサービス。
もちろん決められた料理説明を行います。
ただし、それ以上の会話は基本的にはしていません。
私個人の考えとして、
旅館でのお食事の中心はお客様とお料理だと思っていて、お客様がスムーズに気持ちよく食事をするためには、サービスマンの我は必要ありません。
(会話を楽しみたいというお客様は別です)
サービスマンが余計にお話しすることで、なかなか箸が進まないなんて本末転倒。
温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに召し上がっていただくのが一番おいしい食べ方です。
いかに適温で料理提供するか?
ここに意識を向けなければ、お客様のお食事全体の満足度が下がってしまうでしょう。
なので、こう伝えました。
「とにかく、無理に会話しなきゃ!と思わなくて良い」
そして、自ら情報提供しないのは、次のポイントにも関わってくるのです。
オペレーションは無意識に
新入社員のように業務に慣れないうちは、他のことに意識を向けることが難しいかもしれません。
それは、ペーパードライバーが車を運転しながら会話できないのに近い。
意識の100%を運転に向けているため、他のことに気が回らない。
しかし、運転を初めて数ヶ月もすれば、運転しながら会話もできるし、飲み物を飲んだりもできるようになります。
それは、運転という行為を意識せずとも、無意識のうちにできるようになったから。
似たような経験は誰しも思い当たるのではないでしょうか。
「次に伝えるのは、食材と食べ方の説明で、、、あと、器の説明もしなくちゃな、、、」
なんて意識的にサービスをしているうちは、お客様に意識が向きません。
しかし、同じ説明を何度も何度も続けていくと、無意識のうちに説明できるようになる。
そうすれば、お客様に意識を向けることも可能になるでしょう。
私が、自ら情報提供しないのは、お客様に意識を向けているからに他なりません。
お客様はどんな表情をしている?
お連れさまとはどんな関係?
どの説明にリアクションがあった?
などなど、お客様が発する呼吸までにも全集中。
そう、竈門炭治郎のように…
ってのは冗談ですが、そのぐらいの意識でお客様のシグナルに敏感にしていきます。
そのためには、オペレーションは無意識にできるように反復しなくてはなりません。
なので、新入社員にはこう伝えました。
「とにかく、場数を踏みなさい」
自分の好きは何か?
最後のポイントです。
私は常々、お客様に情報提供をする際に、必要なのは、他者理解と自己理解だと思っています。
他者理解とは、お客様の興味・関心
自己理解とは、私の興味・関心
そして、お互いの興味・関心が重なるところに、共感や感動が生まれるのではないでしょうか?
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だからこそ、お客様の興味・関心に意識を向けて、私の興味・関心と重なる部分を探っていく。
お客様のことをより理解できれば、、、
自分のことをよく知っていれば、、、
共感・感動できるスペースは広がっていきます。
そこで私は最後にこんなアドバイスをしました。
「とにかく、あなたの好きなことを追求しなさい」
以上、本日はお客様の満足度を高めるために、
・お客様に自ら情報提供しない
・オペレーションは無意識に
・自分の好きは何か?
の三点がポイント。
そして、それを実現するアドバイスとして、
「とにかく、無理に会話しなきゃ!と思わなくて良い」
「とにかく、場数を踏みなさい」
「とにかく、あなたの好きなことを追求しなさい」
とお伝えしました。
だいぶ端折ってまとめてしまったので、わかりづらい点はぜひお気軽にコメントをお寄せくださいませ。
よりよいおもてなしが世界に広がりますように。
おもてなし産業をかっこよく。
あんでぃでした。
情報提供=発信力についてはこちらで過去に詳しく解説しています↓