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旅の感動は国境を超える

「あなたアメリカにはきたことがあるの?」
夕食を提供していた時のこと。
アメリカに移住した中華系のご夫婦が尋ねてきた。

「いえ、ないんです。トランジットでしか立ち寄ったことがなくって。でも、来年いく予定ですよ。アメリカとメキシコに!」
「メキシコも?どうしていくの?」
それまであまりこちらに関心を示していなかったご夫婦が、前のめりになっているように感じた。

「皆既日食が起こるんです。初めて見たときに、とにかく感動して…それ以来、追っかけているんです」
「そんな旅もあるのね。いいわね!」
そこから、僕とご夫婦の間での会話が弾んでいった。

聞くところによると、
ご夫婦はアメリカから日本へ6回目の旅だった。
過去に宿泊した界 日光の印象がとても良く、ここ界 玉造までいらしたとのこと。
日本海の魚にとても興味があるようで、先付けとして提供しているノドグロの炙りも興味深そうに召し上がっていた。
お刺身の魚をお伝えするときも、
「カンパチ、タイ、スズキ、カンパチ、タイ、スズキ…」
と和名を必死に覚えようとしている姿がとても印象的だった。

「以前食べたどんぶりご飯が忘れられなくてね。小さな魚がいっぱいのっていたんだ」
「それ、多分しらす丼ですよ!その土地でしか美味しいものが食べられない!」
夫婦は地方で食べたしらす丼の感動が忘れられず、遠い日本への旅を続けているという。



私は以前、インドネシアで体験した皆既日食で、まさに
「生まれ変わった!」
という体験をした。

その衝撃が忘れらず、日本の裏側、南米チリへと飛んだ。
広大な砂地にサボテンしかないアンデスの丘。
そこでの皆既日食も忘れられない体験となった。

※皆既日食の映像です。わずか2分で移り変わる空の色をお楽しみください!(すごいを連呼していますがw)

そして、来年はメキシコへ。。。


旅の目的は人それぞれだ。
旅をする人がどの国の人かも、
どこを旅するかも、
何を体験するかもそれぞれだ。
でも、旅で得た感動は共感し合うことができる。

お互い心を開き合えば、
そこに互いを理解しようという平和の橋が架けられる。
それこそまさに、旅は魔法である。



『おもてなし産業をかっこよく』
あんでぃでした。





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