OMOが界のブランド戦略へ与えたインパクト
こんにちは、あんでぃです。
前回は星野リゾートスタッフのブランド意識について綴りました。
今回も引き続きブランディングに関して。
OMOブランドの展開が星野リゾートに与えた影響について考察していきます。
星野リゾートの新たなブランド「OMO」
2018年に展開を開始したOMOブランド。
寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市観光ホテル
をコンセプトに、記事執筆時点で17施設展開しています。
私も3施設利用したことがありますが、印象的だったのは先日訪れたOMO関西空港。
ただのエアポートホテルではなく、まさに旅行前にワクワクを増幅させてくれるホテルでした。
⇨宿泊してみた|細かすぎる星野リゾートOMO関西空港レビュー
OMOは年々施設数が増えていて、とても勢いがあるブランドだなぁ、と思います。
そんなOMOが特徴的なのは、各OMOに数字がついていること。
数字によって、どんなサービスが受けられるのが一目瞭然。
ただ寝るためだけだった都市型ホテルから、街を楽しくするさまざまな仕掛けを取り入れた観光ホテルへ…
その仕掛けの一つが、全施設に共通しているご近所MAPです。
以前宿泊した、OMO5東京大塚。
大塚王国ランデブーと称されたご近所MAPでは、ディープな東京を楽しみたくなるような情報が満載でした。
顧客層が大きく広がった!
OMOは都市型観光ホテルがゆえに客室数はとても多いです。
例えば、OMO7大阪の客室は8タイプあり、全部でなんと436室!
20-50室が多い界や星のやと比較すると、客室数総数でいえば圧倒的に上回っています。
つまり、OMOブランドが展開されることで、
都市観光およびビジネス用途といった、新たな顧客層が星野リゾートを利用するようになっただけでなく、
星野リゾートを利用する顧客の総数自体が大きく増えたのです。
ちなみに、私の妻は推し活で大阪でのライブに参加する時、OMO7大阪を何度も利用しています。
妻曰く、
「ホテルの中だけで1日過ごせるから、ライブ後の疲れた状態だと、大阪観光よりもホテルでゆっくりする時間が増えたの。」
とのこと。
今までとは違う入り口から星野リゾートを知り、
滞在の中でその魅力を楽しむ方々がこれからも増えていくことでしょう。
界が星野リゾートから抜け出した!
ただし、顧客層が広がることはいいことだけではありません。
星野リゾートというブランドイメージがブレることにも繋がります。
そこで、温泉旅館ブランド「星野リゾート 界」にメスが入りました。
「落ち着き」「文化的」「日本旅館」「地方」といったイメージの界とどちらかといえばポップなイメージを持つOMOが同居するわけで、
「星野リゾートといえば。。。」
というブランドイメージが人によって変わってしまうのは想像に難くないでしょう。
そこでブランド名を、「星野リゾート 界」から「界」に変更しました。
これはブランド戦略として、大胆な決断でした。
「界」の認知度が上がり、サブブランドとして独り立ちしてきたタイミング。
あえて星野リゾートの冠を外して、親離れしたのです。
「星野リゾートの界」ではなく、「温泉旅館ブランドの界」として、界の顧客と向き合っていく、そんな決意が感じられます。
初めての界テレビCM
その後、更に大きな一手を打ちました。
今まであまり取り組まなかった、テレビCMを作ったのです。
(私も八岐大蛇役で出演しております!)
CMでは冒頭に星野リゾートのロゴしか出ておらず、界の名前を前面に押し出しています。
結果的に、これらのブランド戦略が効果を表したのでしょう。
私が現場でお客様と接している感覚としては、星野リゾートファンよりも、界ファンが増えてきたように感じています。
「次はどこの界に行こうか?」
と界の違いを楽しみにされている方が非常に増えたのです。
そして、『界巡り』という言葉も浸透してきました。
そこで、界を存分に味わっていただけるよう、20代向けの界タビプランや、界の定期旅プランなど、ますます界を周遊していただけるような仕掛けに取り組んでいます。
これから、OMOも界も新規開業が続きます。
ますますサブブランド毎の戦略が重要になっていく局面となっていくでしょう。
私は界のスタッフとして、今後も界の魅力をいかに顧客に届けていくか、真摯に取り組んでいきたいと考えています。
以上、本日はOMOブランドの登場により界ブランドに与えた影響について綴りました。
おもてなし産業をかっこよく。
あんでぃでした。
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