タイのビーチリゾート〜オーバーツーリズム〜
2025年1月19日
この前少し書きましたが、
今年の正月はタイで過ごしてきました。
今回は、南部ビーチリゾートのプーケット、カオラック、クラビをレンタカーで回ってきました。
どこも欧米系の観光客でとても賑わっていて、
改めてタイの観光産業の強さを実感しました。
観光客の中にタイ人はほとんどいなくて、
私達がタイ語で話しかけると驚かれるくらいです。
レストランやホテルのスタッフはミャンマー人やインド人などが多く、
英語さえ話せれば仕事ができるので、出稼ぎが中心です。
これだけ混雑していれば、需要増により物価も高騰しており、
その分賃金も上がっているようです。
経済的には、成長と雇用の好循環ですね。
しかし、同時にオーバーツーリズムの問題も出てきています。
私は海に行くと必ずシュノーケリングで魚を見るのですが、
タイの海は年々透明度が下がっている(汚れてきている)ように思います。
調べてみると、プーケットは、
「世界で最も観光客で混雑する観光地」
のようですね。
https://www.timeout.jp/tokyo/ja/news/its-official-this-is-the-worlds-most-overcrowded-tourist-destination-092523
3位にクラビも入っているので、
世界1位と3位の街を同時に見てきたことになります。
オーバーツーリズムの弊害は色々なところで出ているようで、
ゴミ処理問題や自然破壊など様々な問題があります。
映画「ザ・ビーチ」で有名なピピ島は、
自然環境の悪化により、4年ほど閉鎖されました。
また、今回3つの街を巡って感じたのは、
『欧米化しすぎた観光地』という印象です。
プーケット、クラビ、カオラック・・
どこも同じようなリゾートホテル・レストランが並んでいて、
その街独自の個性が失われつつあります。
今回泊まった各地のホテルは、
プールサイドには必ずプールバーがあって、
朝食のビュッフェはパンやハム・サラダが中心で単調な味付けです。
ビーチロード沿いには、
タトゥーショップや大麻ショップ・クラブが立ち並び、
欧米人の若者で賑わっていました。
パッと見ただけでは、そこがプーケットなのかクラビなのか、
判別できないでしょう。
レストランは店頭にシーフードを並べた大型店が人気で、
値段が高いだけで美味しくない店ばかりです。
この状況が続くと、やがて飽きられてしまい、
徐々に破綻していくリスクも孕んでいるな、
と思いました。
もちろん、普通のタイ料理を出すよりシーフードレストランの方が儲かるから、
似たような店ばかりになってくるのはビジネス視点では十分理解できるのですが。
我々日本の飲食店も、インバウンド受けばかりを狙って、
儲けを追求した個性のない店にならないように、
常に気を付けていたいですね。