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続・登校渋りの児童生徒がいる家庭が抱える課題
前回、子どもの登校が不安定になると出てくる4つの大きな課題のうち、
「1.学習の遅れ」と「2.家族関係の悪化」についてお話ししました。
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今回は、「3.仕事への影響」「4.社会的な孤立」についてお話します。
1.仕事への影響
・遅刻早退に親が付き合わなければいけない場合、仕事もそれに合わせて遅刻早退あるいは休みを取る必要があり、収入にも影響が出ます。場合によっては働き方を変えたり、退職という選択肢も出てきます。
・学校以外の居場所を求めて、塾やフリースペースの利用をすることになると、その費用などもかかります。
そもそも子どもが小学生の場合は、多くの学校で遅刻早退に保護者の付き添いが必要です。(※中学生になると、これが一人でOKになってきます)
“朝すんなり起きず、朝の会は間に合わないので1時間目の途中から行く”というような30分程度の遅刻であっても、子ども一人では行かせられません。
学校に行けたところで教室に入れないとなると、別室で親が付き添いを求められることもあります。
親としては、会社の始業時間には間に合わず、遅刻の連絡を会社にいれることになります。
“時間休”を取れる会社だけではないので、結局、“半休”あるいは“一日休”を取らなければいけないという方も多いのではないでしょうか。
年20日間の年休など、あっという間に無くなります。
学校に行けたと思ったら、最後までいられずに早退の場合もあります。
その際も小学校は子どもを一人で帰せません。
お迎え要請の電話がかかってくるため、会社を早退することになります。
そんな日々がしばらく続くと、頭をよぎるのが“学校ではない場所”という選択肢です。
「うちの子は今の学校には合わないからフリースクールがいいかも。」
「ずっと家に居られるよりは、塾や習い事で外に出る時間を増やしたい。」
うまく子どもにあった居場所が見つかれば親子ともに少し気持ちは安定しますが、費用面では負担も大きくなってきます。
子どもの行きしぶりに付き合うために、今まで通りの働き方が出来ない。
子どものために見つけた居場所に費用がかかり、経済面でしんどい。
そんな課題が出てきます。
パーソナルソーシャルワーカーが出来ること!!<仕事編>
まずは、保護者がどこまで家族で対応したいと思っているのか、どこからアウトソーシングできると助かるのかを整理します。場合によっては、会社の時短制度などを上手く利用できることもあるかもしれません。一緒に調べましょう。
送迎等で利用できる地域の制度やサービスも一緒に探し手配します。自治体によってはファミリーサポートセンターなどが登校支援サービスを行っているところもあります。
遅刻の際、必要であれば保護者の代わりに一緒に登校することもできます。
早退の対応、帰宅後の家庭内での子どもの遊びや学習に付き添うことができます。
2.社会的な孤立
・学校に行けるかどうか、早退するかどうかは、その日その時にならないと分からないことが多いため、サービスや制度を定期的に利用することが難しく、学校からも家族での対応を求められます。
・登校渋りが続くと、教育支援センター(適応指導教室)を勧められるなど、学校外の場所を紹介されてしまうこともあります。学校や地域社会との関わりが減り、親子ともに孤立感を感じるようになります。
パーソナルソーシャルワーカーが出来ること!!<社会的孤立編>
自治体によって、学校によって、言ってしまえば校長先生の考え方によって出来ることはバラバラです。隣の学校で出来る対応がうちの子の学校では出来ないということもあります。もちろんその逆も。パーソナルソーシャルワーカーは学校と家庭の間に入り、「この学校では、この子のために何が出来るのか。」を確認、あるいは「こういうことは出来ますか?」と提案をしていきます。
学校外の場所の利用についても、学校はどう連携を取っていくのか、こどもにとって一番安心出来る利用方法について一緒に考えます。
学童や放課後子ども教室など、学校外で子どもが安心出来る場所がある場合、その場所の関係者と学校が連携し子どもの様子を様々な見方で捉え、情報を共有していけるようパーソナルソーシャルワーカーが調整をします。
つまり、仮に学校外の場所を利用することになっても、そこに関わる大人と学校が連携を取ることが出来るようにし、家族だけで抱え込まないようにすることが大切です。
3.いつのまにやら‟家庭の問題”
仕事と家庭のバランスが取れなくなってくると、イライラが大きくなってきます。経済的な負担もそこに加わると、生活そのものが崩れ、立て直しが難しくなります。
そう。
登校渋りが長期化し始めると、いつの間にか『家庭の問題』にすり替わっていることが多いのです。
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「私が仕事を休めないから・・・」「私が学校に付き添えないから・・・」そんな罪悪感にかられる保護者も少なくありません。
こうなると、子どもが本来困っていることが、置いてきぼりになっていきます。
家庭内で抱え込む前に、一緒に考えましょう。
仕事と家庭のバランスを整えていくお手伝いをし、保護者が感じやすい罪悪感を軽減します。
「今のうちの子にはこの形がいいんだね。」
そう思えるまで、伴走します。
その形は、期待していたものとは違う形かもしれません。
形にはなったけど、思っていたタイミングではないかもしれません。
でも、それが、
今のその子にとって、
今の家族にとって、
一番いい形。
いずれその形は変わっていくかもしれないけれど、
心配や不安があれば
またソーシャルワーカーが伴走します。
かかりつけのソーシャルワーカーは、
必要な時、必要なタイミングで家族に寄り添います。
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