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思い込みの罠。
私の親友はよく中国へ出張に行く。その都度おもしろいお土産を買ってきてくれる。書いてある字もまともに読めない謎土産を一つ一つ開封する瞬間。それはその地に降り立ったことのない私にとって大変心躍るモーメントなのである。
今回「魔芋爽」と書いてある謎フードをいただいた。赤いパッケージの中央部分にはイカか魚の白身と推定されるものが唐辛子と共に串刺しになっている。
このイメージから察するに、辛いイカさん。
「麻辣」の「麻」ではなく「魔」なのが気になったが、きっと辛い海鮮的な何かであろうと読んだ。
封を切ると中に小さなパウチが複数個入っている。サキイカ的なものを想像していた私にとっては不意打ちだった。パウチということは!潤っている何かではないか。珍しい。ワクワクする。
小パウチの封を切ると、読み通り辛い香りがする。「麻」を彷彿させる香り。そして透き通った赤い液体(よく麻婆とかに浮いてる油のような真っ赤な液体)。
まごうことなき中国の辛い食べ物である。
中には辛い液体に塗れた白い海鮮的な何か(イカさんと想定)がいくつか入っている。レッツトライ。
え?イカ?イカにしてはフレッシュな新食感。臭くない謎風味。え、全然海鮮イカっぽくないんだけど。新生物?食べたことのない生き物を食べてしまっているのか?なんだこれは。なんなんだ、これは!
好奇心から翻訳アプリを使わずにトライしたものの、あまりの謎食感(想定したイメージと似てるようなかけ離れているような)に翻訳アプリに手を伸ばした。
「魔芋爽」=「こんにゃくシュアン」
わけがわからないが、何度やってもこの訳であった。どうやら「魔芋」というのはこんにゃくらしい。原料のところに「魔芋粉」とある。そうだ、こんにゃくなのだ。なんか納得が行った。イカじゃなくてホッとした。
思い込みに反省した。
ありがとう、友よ。今回もめちゃくちゃ楽しめた。