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まったくの素人が彫塑(ちょうそ)で藤井風フィギュアに挑戦する<第9回>

義母の見た「テレビで生演奏する藤井風」

3月1日、報ステに出演した藤井風さん。義母の感想を聞けました。ルックスに関してはこんな感じです。

・結構、肩幅がある

・痩せていて華奢な感じかと思っていたがガッシリ

・首が太い

・エラはそれほど張ってない

・アゴも言うほど割れてない

・手がとても大きい

・歯並びが特徴的

・写真では見ると男っぽいが、テレビでは純朴でかわいらしい感じ


どんな人かよく知らないので何とも言えないけれど、と前置きしつつ率直な感想を聞かせてくれました。

「田舎から出てきたばかりって感じの素朴な話し方。だけど、もう大人なんだから、しっかりした態度でハキハキと話せるようにしたほうがいいね。特に海外に出ていきたいなら」

「東京でスレてほしくないわ。そりゃもう地方とはぜんぜん違うから。ハンサムで何でも揃っていると、同世代から妬まれるから大変だっただろうね。これからは同業者が警戒してそう。うまいことやらないと」

「最後のビリー・ジョエルがうんぬんのやりとり、目指しているミュージシャンではなかったんじゃない?ちゃんと尺の中で言わせてあげられないのは風さん気の毒だったね」

と語っていました。いつもながら、なかなか鋭いです。さて、肝心の藤井風フィギュアに戻ります。

足をボディにつける作業

土踏まずの辺りから足の付け根まで、長い千枚通しで穴を開けました。そこからワイヤーを大腿骨の付け根まで、まっすぐに通します。ワイヤーの先は2,3センチほど、上に突き出したまま残しておきます。

ボディは股関節に当たる部分をくぼませ、左右から糸で引っ張って縫い縮めています。ワイヤーを股関節に突き刺し、足を縫い付けて仮止め。

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ワイヤーの太さは鉛筆の芯と同じくらい。比較のために並べてみる。足の骨にあたるワイヤーはまっすぐ通すのがコツ 

頭部とボディを接合する

次に頭部とボディを接合します。首はピアノを弾いている時、まっすぐではありません。風さんは右足でペダルを踏むので軸足が左にあることが多いです。自然な表情を付けるために左あごを上げ、首を右側に少し傾けました。よく見る左サイドからの写真を撮る時の角度です。

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男性らしさを強調する胸鎖乳突筋や咽喉(のどぼとけ)などを作ります

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まだまだ首が細くバレリーナのよう 男性らしい筋肉を付けていきます。

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「ピアニストの手」を作り始める

藤井風さんの体のパーツの中で特に美しく特徴的なのが「手」です。指が細長く、節も高くない。これをミニチュアサイズで再現するのは至難のワザ。でも「こだわるなら、トコトンやってみる」でトライすることに。

各指の長さと太さのバランスを見るために、フォロワーさんから「風さんの指ショット」を送っていただきました。どれも芸術品のよう。美しくてため息が出ます。ありがとうございました。

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パッと開くと指も長く、手のひらも大きい

生まれつきの骨格もありますが、力仕事や激しいスポーツをする人の手ではない。かといって何もしない手ではありません。毎日、数時間のピアノ練習に耐えうる、しなやかな筋肉と腱(けん)が発達しています。マラソン選手の足のような細くても鍛え抜かれた筋肉とでも言いましょうか。風さんの手はまさに「ピアニストの手」です。

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造花用のワイヤーに綿を巻き、木工用接着剤で固めます。指の太さはつまようじの2倍ほど。関節、腱(けん)の位置に糸で印を付け、位置を確認しながら少しずつペンチで曲げていきます。手のひらの中心あたりで糸で縛り、木工用接着剤で固定。手の骨格に組み立てます。

一度、試作してみました。指の肉付けが足りません。ワイヤーを何度も曲げすぎて金属疲労で折れてしまったので、もう1セット作り直すことに。

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まるで熊手(笑)

風さんの衣装をどうするか問題


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「そろそろ着せる服の生地を買いに行かないと」

「そうですね。でも複雑なものは作れそうにないです。なんとなく、この黒いカットソーと綿パンのイメージなんですが」

「Tシャツは着せるのが大変よ」

「え?」

「頭も腕も動かないから、着せてから襟ぐりを縫い合わせる処理をするのが大変ってこと」

「そんなこと、想像もしてなかったです…」

「前開きのシャツか、カットソーがいいのなら、ボートネックにしてみたら?風さん似合いそうだけど」

「それ、いいですね」

出掛けた時に手芸屋さんで生地を探さなければ。我が子の洋服でさえ手作りしたことがないソーイング初心者です。一体、どうなることやら(笑)

藤井風と斎藤工 珠玉のディスク⁈

「これ、風さんの出たところだけ、編集して焼いといたから。全部で11分ほどだったわ。その後に(斎藤)工の『DEAR FILMS』も入れといたから」

とディスクをもらいました。デキた義母です(笑)

「工は俳優さんだからかな、監督するときも案外、自分のエゴを出さないのね。控えめだったわ。風さんとはずいぶん年も経験も違うけど、ずいぶんこなれた感じの人よね」とのこと。

フィギュアを作るにあたり、録画を2回観て体つきはしっかり観察したそうです。「歌は案外ふつうの曲だった。ピアノは上手かどうかは、あれだけではよくわからないわ」と、これまたエッジの効いた答えが返ってきました。

義母が風サウンドにハマったかどうかは不明です。でも「笑った顔はかわいらしいね」とのこと。伸びしろはあるかも?!

2021年事始め。これから定期的に”藤井風フィギュア”が完成するまでの記録を綴ります。




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