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トヨトミの野望 梶山三郎
創業家VS.左遷サラリーマン!日本の救世主は、
ハズレ社員だった。
世界一となったあのトヨトミ自動車が潰れるときは、
日本が終わるとき。
覆面作家 梶山三郎の傑作。
梶山三郎とはいったい誰なのか?
面談はNG, 正体不明の作家だ。
だが、作品は硬派で気骨のある
強靭な小説。
読んでいて、
「おいこら!やめろ!!」
と叫びたくなると場面が屡(しばしば)。
トヨトミ自動車=トヨタ自動車
であるのは、あらすじでわかるが
読んでいて、
「これってリアルだ」と
さらに理解すると恐ろしくなる。
経済と日本の政治が繋がっているのは
知っていたが
描き出す未来は比例する部分ばかりではない。
どちらかというと反比例する部分が
経済に傾くと日本は破壊される。
政治に傾くと日本の国力が低下する。
折衷案落としどころにトヨトミ自動車も
政治も右往左往する。
この舵取りをリアルにしている人が
存在する事に、寒気がする。
社長の下した些細な決断一つで
全世界の社員37万人の生活が吹っ飛ぶ。
笑顔も泣き顔も神妙顔も
その中に含まれる。
正常な神経なら精神を保つことは不可能。
海千山千の航海を、怪物アメリカと戦う。
これは読むべし。
最高の傑作。
おすすめです。
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