いい女になりたくて
モンスターになったりもするけどおもちは元気です。
いよいよ自分の根底とツラを突き合わせる気持ちになったので。
おもちは元々結構図々しいので昔から色んな人に可愛がってもらってきた。
遥か昔、学生時代の時分から、労働力を盾にバイト担当たちに愛でられ褒められ甘やかされていた。
会社に入ってからも現場の頃は歳上のお姉様方に良くしてもらっていた。さすがに下の子がいる時代はちゃんと先輩もやったけど。いまだにお姉様には野菜貰ってるし。
で、現部署。度々言ってるが、うちの部署平均年齢高めなので同期と共に末っ子ヅラをしているうえ、紅一点(笑)という立場も相まって、13歳上の先輩に「おもちちゃんは可愛い後輩だろうが?」とキレるやべぇモンスターに進化した。(そしてなんやかんやで甘やかされている)
自己肯定感が高いわけではない。むしろめちゃくちゃ低いと思う。じゃなきゃ自分のこと殺そうとしない。
本気で自分が可愛いとも思ってない。自分の中では、これは処世術みたいなもので、クソ生意気なガキみたいな自分をひた隠すためのムーブ。でも可愛い後輩にはなりたいし人たらしにもなりたいので「可愛いでしょきゅるきゅる」という顔はしてる。きゅるきゅるの擬音は伊吹藍の影響。
それにそういう顔しといた方がいざってとき、仕事で頼って貰えるから。仕事はちゃんとしてるつもりだから、距離が近いとたよって貰える。こちらからも頼れるし。
この可愛いを強要するムーブ、多分元来生まれ持ったモンスターの悲しいサガももちろんあるのだけど、ここまで図々しく育ったのは学生時代の諸々が原因だと思っている。
今日はそういう不可逆を思う日。
人たらしたち
おもちの学生時代は人たらしに囲まれていた。特にバイト先。
多分そういう人間が採用される環境だったのだろうけど、とにかくおもちは人たらしという人種に甘やかされてまんまと労働力を提供していた。
出勤すれば囲まれてえらいよくきた天才という言葉を投げつけられ、自己肯定感が地下に埋もれていたおもちはなんとなくそこで人間性を取り戻していた。住む勢いでバイトのシフトを入れていたのは金がなかったのと体力がバカ余っていたのもあるけど、そういう下心も少なからずあったのだった。
多分これがなかったら今のおもちは存在できてなかったのだろうな、と思う。人並みの自己肯定感を持ち合わせているフリができるようになったのは、紛れもなくバイト先の人たらしたちのおかげ。向こうは労働力を、こちらは自己肯定と承認欲求を求め合っていたのもバランスが良かったんだろう。学生のバイトになぞ責任感より承認欲求求めさせた方がよほど健全だしよく働く。
閑話休題。まあそんな環境下で甘やかされて、なんならいまだに甘やかされているおもちなのだけど、飲みの席で「おもちはいい女だねぇ」と何度か言われたことがある。
もはや会話の脈絡すら覚えてない、けど確かに自分の中には残っている。誰に言われたかも覚えている。いつもの、なんてことない褒め言葉だったんだろうけど、おもちはこれをずーっと抱えている。
おもち、そもそもバイト先の人たちが好きだ。好きだから、そんな人たちにいい女なんて言われたら嬉しいに決まっていて。まあ「(都合の)いい女」って意味かもしれないけど、それはそれでいい。私も都合よくバイト先を使っていたから。
たかだか一言にものの見事にたらしこまれたおもちはいまだにそれを自己肯定の軸に置いている節がある。それだけではないけど、今の図々しいムーブは間違いなくここが始まり。
仕事ができれば甘やかしてもらえるな、という間違った学びもここから。
人たらしたちのそばにいたから人たらしになりたいと思うのは必然で、そして私は人たらしとはも学んだのだった。
これ結構自分の中では大きな学びで、世の中には人たらし然としたどうしようもない大人もいるけど、それは違うと思える経験がある。本物の沼はこんなもんじゃねぇ。
そしておもちは沼になりたい。どうしようもないくらい。
いつか誰かが言ってくれた私の軸みたいな言葉に応えられるようになりたい。
まあ実際は私は人をたらしこめる才能も可愛げも、賢さもなかったから、せいぜい可愛い後輩ヅラが精一杯で。
でもおもちなりにやってますよ、というよくわからない話。
やっぱり猫になりたいな。
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