[解剖学編 Vol.7] 広背筋の解剖学的特徴と施術ポイント
こんにちは!コンさん@施術に役立つ解剖学の近藤優也です。
背中全体を覆う大きな筋肉「広背筋」。この筋肉は、肩甲骨や肩の動きに深く関わり、日常動作からスポーツパフォーマンスまで幅広く影響を与えます。この記事では、広背筋の解剖学的特徴と役割、施術のポイントやケア方法について解説します!
この記事で分かること
広背筋の解剖学的特徴と役割
広背筋の機能不全が引き起こす問題
広背筋をケアして肩や背中の不調を改善する方法
新人セラピストの方はもちろん、セルフケアを学びたい方にも役立つ内容です!
1. 広背筋とは?基礎解剖学を解説
広背筋は、背中の下半分を覆う大きな筋肉で、上肢の動きや肩甲骨の安定性に関与します。
広背筋の解剖学的特徴
起始:下部胸椎(T7~T12)、腰椎、仙骨、腸骨稜、胸腰筋膜
停止:上腕骨の小結節稜
役割:肩の伸展、内旋、内転、肩甲骨の下制
広背筋が正常に機能することで、肩甲骨の安定性が向上し、腕の動きがスムーズになります。
2. 広背筋の機能不全が引き起こす問題
広背筋が硬くなったり弱化すると、次のような問題が発生します:
肩甲骨の不安定
→ 広背筋が機能しないと、肩甲骨が下制できず、不安定になる。肩や背中の痛み
→ 過緊張した広背筋が周囲の筋肉を引っ張り、痛みを引き起こす。呼吸の浅さ
→ 広背筋が緊張すると、肋骨の動きが制限され、呼吸が浅くなる。腕の可動域の制限
→ 肩の伸展や内旋がスムーズに行えなくなる。
3. 広背筋をケアする施術とセルフケア方法
① リリースマッサージ
広背筋が過緊張している場合、リリースマッサージで緩めるのが効果的です:
クライアントをうつ伏せに寝かせ、背中の下部を触診する。
軽い圧をかけながら、筋繊維に沿ってリリース。
腰から肩に向かって流すようにマッサージを行う。
② ストレッチ
広背筋の柔軟性を高めるため、次のストレッチを行いましょう:
壁の横に立ち、片手を壁にかける。
反対側に体を倒し、広背筋を伸ばす。
15~20秒間キープし、反対側も行う。
③ 筋力強化エクササイズ
広背筋の筋力を高めることで、肩甲骨や腕の動きが改善されます:
ラットプルダウン:広背筋を鍛える定番の運動。
プルアップ(懸垂):肩甲骨の下制と広背筋の強化に効果的。
4. 広背筋ケアの効果と応用
広背筋のケアを行うことで得られる効果:
肩甲骨の安定性が向上し、肩の可動域が広がる。
肩や背中の痛みが軽減し、日常生活が快適になる。
呼吸が深くなり、リラックス効果が得られる。
スポーツパフォーマンスが向上し、腕や肩の動きがスムーズになる。
5. まとめ: 次回は肩甲骨内転と外転の動きをサポートする筋肉!
今回は、広背筋の解剖学的特徴と施術ポイントについて解説しました。
今回のキーワード:
広背筋
肩甲骨 下制
背中のケア
セラピスト向け施術テクニック
次回は[解剖学編 Vol.8] 肩甲骨内転と外転:動きをサポートする筋肉たちをお届けします!
肩甲骨の内転と外転に関わる筋肉の特徴と、ケア方法を詳しく解説します。
質問やリクエストがあれば、ぜひコメントで教えてください!一緒に学び、施術力を高めていきましょう!