【産後54日目】なんでもない日に思うこと
人生で何度も入らないだろう分娩室での出来事から54日が経っていて、長かったようであっという間だった気もする不思議な気持ち。もともと身体が丈夫で入院などしたことのなかった私にとって、切迫早産と出産の入院は、非日常でなんとも言えない高揚感を感じていたことを思い出す。ついこの前なのに、だんだん昔のことになる寂しさも感じている。
毎日毎日おむつを替えて、ミルクを作って飲ませて、ゲップをさせて、抱っこしてを寝ても覚めても繰り返し、ずっと赤子の顔をみている日々。いま23時を回っても隣室で仕事の電話をしている旦那を思うと、産休育休で24時間子どものことだけを考えていられる自分はとても恵まれているなぁと思う。
計画無痛分娩だったし、ほぼ完ミだし、全く赤ちゃんファーストな育児をしていないのでメンタルはあまり産前と変化はないけれど、それでも産後すぐの頃は赤子のあまりの可愛さに色々な気持ちが湧いてきて、毎日のように涙が出ていた。辛いのではなくて「この子がいなくなったらどうしよう」「亡くなった父が生きていたらどんな顔で抱っこしてくれただろう」とかを考えて泣いた。孫を抱っこする父の姿は見られないけれど、こんな表情しただろうなぁというのは目に浮かんで、心が暖かくなって、同時に寂しくもなる。
ほかには、こんなに可愛い娘が将来いじめられたら…そんな時は学校に行かなくて良い、私が一番の味方で居場所になってあげるんだ、とか遠い未来に向けた決意表明なんかをしてみたり、自分が娘にしているように、こんなに愛おしい気持ちで私の両親も私を育ててくれたんだろうなと想像したりもしている。
何にも追われていないけど、感情が忙しい。
朝起きるとやっぱり赤子が横にいる。たまに不思議な気持ちになる。
ついこの前まで存在もしていなくて、お腹の中にいたってあまり実感のなかった小さい命は、おむつか冷たいとか、ミルクが飲みたいとか、暑いとか寒いとか、よく分からないけどなにかしらをこちらに訴えてくる。抱っこするとほうっと泣き止んだり、お風呂で口を尖らせて目を細めたりする。昨日くらいから目もしっかり合うようになって、今日は旦那のいる方を目で追うようにもなった。進化がすごい。
こうやってあっという間に大きくなるし、時間が経ってしまうんだろうなぁと、1日1日を大切に過ごしたいと思う。
実際は昼寝して一瞬で終わるのだけれど。