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適切な睡眠が、安定就労を可能にする理由

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早起きは三文の得。


分かってはいるけれども、ついつい寝る前にスマホに手を出し、気づいたら日付を超えるまで触っていた…
そして朝になって疲れた体を起こし、眠気を抱えて出社。
日中も頭が上の空で仕事がはかどらない。
けれども、帰宅して寝る前はまたスマホに手を出し…という悪循環。
いい加減抜け出したいのに、どうして自分は同じことを繰り返してしまうんだろう?

こうした経験、一度や二度の出来事ではないと思います。
しかし、そうなってしまった自分を責める必要はありません。
誘惑に負けてしまうのは、決してあなただけの責任でないことを、忘れないでください。
そして、誘惑させてしまう理由を知ることであなたは快適な朝を迎えることができるでしょう。
ここでは、睡眠を阻害するものから回避し、快適な朝を迎えた後の結果について、説明します。


①「あなたの睡眠を阻害するもの」

1.「深酒」

短時間なら、酒は眠りを誘います。
しかし、結果的に言うと眠りの質が悪くなります。
なぜなら、深酒は昏睡に近い“深い睡眠”に落ちるものの、“質の良い睡眠”にはつながらないからです。

「あー眠れない、酒でも飲んだらすぐに寝付くだろう」。
そう思ってプシューっと缶を開ける音に快楽を得て、ぐびぐび。
その時は夢見心地でいても、どうしてか午前2~3時に用を足すために起きるものの、そこから寝付けることができず、翌朝はしんどそうな顔して起床。
周りからも「大丈夫?目の下、めっちゃクマ出てるよ」と指摘される始末。

はい、まさしく酔っぱらった翌朝の僕がそうです。
これは家庭や職場に響く、最悪のパターンですね。
思いつきで・場当たり的な対応でその場しのぎで仕事を切り抜け、一日の仕事を終える。
これじゃあ責任を果たしている社会人とは言えないでしょう。

なので、「アイツにこの仕事は任せられない」レッテルを貼るような深酒にならないよう、自分の中で「今日はこれ以上は飲まない!」と宣言してみましょう。
友達や家族と一緒にいる時は、「明日は大事なイベントが控えている、今日俺(私)は缶ビール3本以上は飲まないぞ!」と周りに誓うのも良いでしょう。


2.「カフェイン」

カフェインには、覚醒作用があります。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、人間には活動する上で呼吸や血液循環、消化などを無意識に行っている自律神経というものが存在します。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類に分けられ、それぞれが異なる働きをします。
交感神経は、活動するときに働く神経で、副交感神経は、休息やリラックスをするときに働く神経です。
コーヒーや栄養ドリンクなどに含まれるカフェインには交感神経を刺激、つまり覚醒作用を促します。
ということは、副交感神経を阻害することになり、寝付けにも影響します。

夕方に集中力が切れたから、鷲のマークの栄養ドリンクの蓋を開け「ファイトうぉおおお!!一発ああああああつ!!」と喝を入れるあなた。
翌朝のことを考えると、控えた方が良いかもしれません。
そのため、飲むなら17時までが望ましいでしょう。
ちなみに僕は、16時以降はコーヒーを飲みません。


3.「ブルーライト」

スマホやパソコン、TVゲームに夢中になるには、理由がありました。
スクリーンから放たれる可視光線、それは人の目に見える光であり、最も波長が短く高いエネルギーを備えています。

私たちの脳には、体内時計と呼ばれる生体のリズムを調節する仕組みがあり、日中は光を浴びて明るい環境で過ごし、夕方から夜間にかけて暗くなる環境で過ごしています。
そして、夜になると覚醒から睡眠の状態へと導かれます。

しかし、ブルーライトは脳と目に影響し、夜にブルーライトを浴びてしまうと体内時計の調節が乱れ、睡眠と覚醒のリズムが崩れます。
その結果、寝不足、自律神経の乱れが生じて、体調不良になります。

 TVをつけていた時、「この番組を見たら消そう」と思ったらCMを挟まず後番組が始まって、ついつい見ていたら1時間延長してしまった…
まさしく、昔の僕でした。
TVゲームも大好きで、中学生の時は平気で2時間3時間やりっぱなしということもありました(おかげで両眼1.5あった視力が0.1まで下がり、今はコンタクトです)。

そうならないため、遅くとも就寝する1時間前には、スマホやPCから離れましょう。
自分で「21時以降はPCを閉じる!でなければ、明日元気に目覚めれない!」と喝を入れ、目覚ましはスマホではなく専用の時計に変えましょう。

「ちょっと伸びてもまだ大丈夫!」
その中途半端さが、眠気を阻害するのです。


②快適な朝を迎えた後に起こるもの」

1.「理解力・判断力が向上する」

目覚めの良い朝を迎えました。
今日はやりたいアイデアが、次から次へと思いつきます。
普段は相談するにも憚れるようなことも、今日はためらいもなく相手に持ち掛けることができます。

これ、実は脳の仕業です。
セロトニンと呼ばれる神経が脳幹の縫線核から脳のほぼ全域へ投射し、投射先の神経活動を広く調節することで、気分や記憶の調節に関与し、睡眠から覚醒させる覚醒神経としての役割を持ちます。
覚醒時には脳全体で多くの神経が活性化し、それに伴い神経のエネルギー需要が増加します。
故に、物事への理解力・判断力が向上し、周りにとっても正しい共通認識をもって行動することができます。

「自分ルール」に囚われて相手から誤解や齟齬を受け、ひんしゅくも買ってしまう。
そういう苦い経験、一度や二度はやらかしたことがあるかもしれません。
しかし、快適な睡眠をもって、そうしたトラブルが軽減することもあります。


2.「結果、周囲からの評判が上がる」

「おや、今日の〇〇、何かキビキビしていているなあ」
そう思わせる日を、1日でも多く続けることで、周囲の見る目も変わっていきます。

周囲が自分をプラスと見てくれれば、「コイツならこの仕事を任せてもいいか」と、あなたを頼る機会も増えるでしょう。
そうして冴えた状態でコツコツミスなくこなし続けていけば、あなたの評判は上がるかもしれません。
「アイツはハンデを背負っていても、アイツなりに工夫して周りに貢献していてくれる。」
そう思わせ続ければ、あなたの居場所は確保できたも同然です。

周囲に評価されたいのなら、夜の深酒・カフェイン・ブルーライトを控えること。
控えたことで得られるものに、フォーカスしていきましょう。


おわりに

「早起きは三文の得」は、本当の話でした。

しかし、正直僕自身完璧にこなせているかと言えば、こなせていません。
酒は大好きだし、スマホやパソコンに手を出したら時間が過ぎてた…なんてしょっちゅうです。
それでも、そういう自分がいることを意識するだけでも、変われていけそうな気がしますよね。
快適な朝を迎えた後のことを想像しながら、無理のない範囲で実行してみましょう!


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坂巻菱生 | 発達障害(ASD)正社員当事者
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