くらしたい街
昨夜泊まったホテルは当たりだったな、と思う。
マットレスは寝心地がよかったし、街の雰囲気も悪くなかった。オフィス街でもなく、繁華街でもなく、住宅街というほど生活感にあふれていない。駅からもう少し離れればまた雰囲気も多少変わるのだろう。
暮らしやすそうな街だ。
ふと思う。
もし好きな街に住んでいいといわれたら、どこに住みたいか。
わが家は転勤族だから、暮らす物件は選べても、暮らす街は選べない。
まるでダーツの旅のように、ダーツが飛んだ場所に行ってらっしゃい!である。
そのせいなのかどうかはわからないが、知らない街に行くと「住みやすそうか」とか「住みたいか」みたいな目線でウォッチングしてしまう。
もしも好きな街に住めるなら…
というのは、もう何度も脳内でこすった妄想であり、これからもこすりつづけるだろう。
都会に住もうか、田舎に住もうか。
都会といえばやはり東京だが、とくに地方から出てきた人からは「東京なんて住む街じゃないよ」とよく耳にする気がする。
東京生まれ東京育ちの人は東京暮らしがデフォルトだから「東京は住む街じゃない」とは思わないだろう。
田舎ならやっぱり、自然のあるところがいい。
緑か川か海か。
転勤でいろいろな場所に暮らしてみたけれど、ちょっとしんどい街というのは、緑も川も海もなく、あるのはイオンぐらいの地方である。
せめて自然はあってほしい。
都会と田舎の2拠点生活っていいよな、と思う。
以前、千葉の海のほうの街に足を運んだことがある。千葉でも東京寄りに暮らす友人は「潮で車も自転車もすぐやられるし、不便だし、住んでもすぐ飽きるって。たまに遊びにくるぐらいがいいと思う」と、なぜか鼻息荒く反対してきた。
もしくは、中国・四国地方、瀬戸内もよい。
そんな妄想をふくらませながら電車に揺られているのだが、ほどなくして目的地に到着しそうだ。
3連休初日の朝、キャリーケースを引いた人たちで車内はほぼ満席だ。
この人たちはどこに住んでいて、今日はどこから来て、どこへ行くのだろうね。
そしてわたしもこの先、どんなところに足を運び、どこで暮らすんだろうね。
今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたが住みたい街はどこですか?