取材を学んだら、取材以上の学びを得た
2022年5月。
みんなのカレッジの取材ライティングコースを受講した。
結論、コースの内容はとても充実していたし、すぐ途中で投げ出すわたしでも走り切れたし、何より取材以上の学びを得た。
自分の記録のためにも、コースの内容や感想、その後の変化を記しておきたい。
もう、消耗したくない。
クラウドソーシングサイトで案件を探していると、何とももどかしい気持ちを味わう日々。
書けそうなジャンルがあっても、スキルが足りない…と痛感するから。
※
ジャンル=執筆できる分野(美容、ゲーム、投資など)
スキル=執筆+αでできること(編集、マーケティングなど)
実績が少ないうえにスキルも足りないとなれば、応募できる案件は限られる。
応募できる案件となると、希望の報酬額に満たないものが多い。
・案件探しで消耗
・応募しても落選して消耗
・当選したとしても、その案件にかける労力・時間と報酬を比較して消耗
…三重苦。
もう、心折れる1歩手前。
ジャンル✕スキル=生存戦略
選ばれるライターになるには、
ジャンルとスキルの掛け算が必要だと思った。
なぜか。
WEBライターは増えている。(肌感覚)
わたしが所属しているライターコミュニティでも言われているし、わたし自身、Twitterを見ていても思う。
人数が増えれば、競争が激しくなるから。
前職の経験から、専門的に書けるジャンルはある。
一方スキル面は、SEOやマーケティングを学んではいるものの、「武器」と言えるほど自信はない。
しかも独学だと勉強も長続きしない。
…どうする。
「秒」で決めた、取材ライティングコース受講
そんな風にうだうだしていたとき、あるライターさんのツイートが目に留まった。
クラウドカレッジ(現:みんなのカレッジ)取材ライティングコースのお知らせだった。
ピンときた。
人見知りはしないほうだし、取材と相性がいいかも。
ゆくゆく「取材」と称して推しに会えたりして…。(よこしま)
過去、「みんなのカレッジ」の別講座を受講していたから、運営や講座の質に対する不安は一切なかった。
講座を通じて執筆した記事はnoteやブログで公開可能らしい。
これは「実績」になるじゃないの!
講座の概要
取材企画の立て方
質問リストのつくり方
取材当日の進め方&相互取材
取材記事の書き方
講義動画を視聴→課題(講義の要約がメイン)提出が1週間の流れ。
概要をあんまり読まずに申し込んだもので…。まさか企画書とか、質問リストの書き方まで学べるとは思っていなかった。
けれども、あとになって分かる。
取材はインタビューがメインじゃない。準備がメインだと。
いかにうまくインタビューを繰り広げるかを考えていたわたしにとって、準備の大切さが分かっただけでも大きな収穫である。
分かりやすく、おもしろく、ためになる。
講師はライター組合を主宰する佐々木ゴウ先生。
お話がおもしろいから「流し見」にならない。
そのうえ、講義で使う資料はロジックツリーでまとめられていて、パッと見でも分かりやすい。
体系的かつ、ゴウ先生の実体験にもとづいて具体的に基礎からしっかり学べる。
4週間で目からウロコがたぶん400枚は落ちたと思う。
最初の100枚:目的意識の大切さ
どんなときも企画・記事の目的を意識する。
4週間、ゴウ先生は何度も「目的の大切さ」を繰り返していらした。
裏返せば、常に意識していないとブレやすい。
それではいい仕事につながらない。
講座を通じてわたし自身もしつこく意識していたつもりだけど、言うは易し、おこなうは難しだと体感できた。
次の100枚:コース終了後も役に立つ、毎週の課題
講義動画を視聴すると、「要約」の課題に取り組む。
この要約は、いわば「取材の教科書」になると思った。
取材の仕事を受注できたら、きっとわたしは要約を読みながら案件に取り組むだろう。取材の1フェーズずつ、できたことと、できなかったことを教科書と照らし合わせて、次に活かす。
とにかく使い倒して、自分をブラッシュアップしていきたい。
201~300枚目:目玉の相互取材
受講生どうしでペアを組んで、お互いにインタビューをおこない、実際に記事を書いていく。
やってみてはじめて分かることの多さよ。
なにが「人見知りしない」だよ。と自分にツッコみまくった。
世間話ができることと、「仕事でお話しする」ことはワケが違う。現場ならではの緊張感を味わえた。
時間を間違えたり、聞くのに集中してメモを取りそびれたり、目的からそれてしまったりと、課題もはっきりと認識できた。
それに、自分もインタビュイーの立場に立つからこそ、答えやすい質問や雰囲気づくりの勉強にもなる。
ラスト100枚:実績「1」が手に入る
最後の1週間で、相互取材の内容を記事にしていく。
書いた記事は添削していただけて、noteやブログにもアップ可能。
これっていわゆる記名記事だし、取材記事のサンプルとしてクライアントに提示できる。
実績「0」と「1」の差。
数値にしたらたった「1」だけど、100ぐらいの価値があると思う。
「がんばる」を後押ししてくれる、3つのやさしさ
取材の基礎が身につくだけじゃなく、コースを完走するため、受講後に取材の仕事をしていくための後押しも嬉しかった。
1:ほかの受講生の存在
受講生はSlack上で日報を書き込む。
みなさん日報にリアクションしてくれるから、嬉しい。
…実はわたし、何度か課題の提出が遅れてしまった。
正直ドロップアウトが頭をよぎった瞬間もある。
だけど同じようにがんばっている仲間の日報を読んで励まされたし、結果的に最後まで走りきれた。
2:ゴウ先生のビジネスTIPS
たとえば、クライアントさんに「ちょっと言いづらいけど、言わなきゃいけないこと」を伝えるときの言い回しや、ビジネスマナーなど。
取材だけじゃなくビジネス全般に活用できるノウハウも学ばせてもらった。
クライアントさんとのやりとりについて教えてくれる人は少ないから、すごくありがたい。
3:泉先生からのフィードバック
相互取材で書いた記事を添削してくださる、泉翔悟先生。
新聞記者の経験もある、取材のツワモノ。
「きっとぐうの音も出ない指摘をいただいて、落ち込むんだろうな」と覚悟していた。
実際にいただいたFBを読んでみると、1行目からやさしさがあふれている…。
できていること・よかった点をしっかり褒めてくださって自信につながったし、モチベーションも上がる。
できていない箇所については指摘するだけじゃなく、「こうしたらもっとよくなる!」と具体的にアドバイスしていただけたから改善もしやすい。
4週間の学びがもたらしてくれた2つの副効果
コースの受講を終えて、「ビビビッ!」ときた瞬間が大きく2回あった。
1:他ジャンルの勉強が捗る、理解が深まる
修了後ほどなくして、あるプレスリリースの制作に携わらせていただいた。
企画から配信にいたる流れの中で、とくに企画のフェーズで取材ライティングコースでの学びがリンクした。
プレスリリースの配信でも、まず企画がある。
商品の特徴や生み出されるまでの背景をしっかりとヒアリングする。
もうこれってコースでやってきた内容そのものでは…と。
もちろん取材ライティングととプレスリリース制作とでは異なる部分も多いけれど、大切な共通点も意外と多いように感じた。
2:提案文のブラッシュアップにつながった
課題で執筆した記事をひとつの実績として提示できるだけにとどまらない。
案件の募集内容を読んで、
先方の目的は何か
読者ターゲットは誰か
自分はどんな風に貢献できるか?
を、受講前より具体的に考えられるようになった。
具体的に考えられるようになったから
先方への質問や提案内容も、より鋭くなっている(と思う)
実際、あるクライアントさんからは提案の段階でお褒めの言葉をいただいて、成約につながった。
クライアントワークの本質を学んだ
どんな記事を執筆するにしても、クライアントさんとのやりとりが発生する。
記事の目的をしっかりと認識していないとお互いに困ってしまう。
コースでは何度も何度も目的の大切さを説いていただいたし、実際に自分が取材をおこなってみて再度、痛感した。
コンテンツ制作の肝、クライアントさんやインタビュイーとのコミュニケーションを体系的に教わる経験を通じて、「このまま我流でやっていたら、近い将来、頭打ちになっていただろうな」と本気で感じる。
取材の勉強を通じて、クライアントワークの本質を学んだ4週間だった。