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慣れない準備がわいてくる

昨日の予報では今日の最高気温は28℃だったはずなのに、暑い。
天気予報はしれっと更新され、本日30℃を超えている。

明日はもっと気温が上がるというから渋々今日にしたのに。
…美容院の予約の話だ。
それなら土曜の35℃予報も、しれっと下方修正されてくれないかな。

そう、土曜はいよいよ結婚式本番。
新婦としてではなく、余興を任された者としてだけど。

真新しいパンプスを履いて美容院へ向かう。
結婚式に履いていく前に少しでもパンプスを足に慣らして、靴擦れができそうな場所、インソールを入れるべきかをチェックする。
徒歩5分の美容院に着いたときにはもう、左のかかとがヒリついていた。絆創膏ポイント、確認完了。

くねくねボサボサの重たい黒髪もなんとかととのった。
美容師さんのナイスな提案のおかげで、光が当たるとエメラルドグリーンに輝く渋い髪色を手に入れた。
美容師さん、ありがとう。

しかし、キノピオもびっくりのきのこカットはちょっと、おしゃれにセットする自信がないぜ…。
この際悪あがきせず、ノーセット・きのこカットで結婚式に参上しようか。ベリーショートだから、セットの施しようもほぼないし。

ぞろぞろと伸びていた襟足も、行きは重かった足取りも、軽くなって美容院を後にする。

そうだ、予備のストッキングも買っとかなきゃ。
…いや今日は諦めよう、足痛いし。

∽∽∽

日が近づくにつれ、どんどん準備すべきことがみえてくる。
なぜもっと早くから気づけないのだろう。

ふだん家に引きこもっているわたしが35℃のなか3ピースのスーツを着て電車移動するとなれば、怖いのは熱中症・脱水症状だ。
お茶のほかにOS-1も持っていこうか。
日傘も持っていきたいが、めちゃくちゃうっとうしい荷物になるではないか…。

余興も「出しもの」の準備には注力していたけれど、そういえば挨拶も必要だよね…?
まじか…出しものより挨拶のほうが憂鬱だぜ…。
ちょっと考えただけで心臓がばくばくする。

そういえばアクセサリーは真珠なんだっけ?どこにしまってあるっけ…。
せっかくだからネイルもするか…。
そうそう、ストッキングの予備もね。

…ちょっと待ってやること多すぎない?
なぜ今まで気づけなかったのよ、自分。

余興の準備として明日の半日をブロックしているが、果たして半日で終えられるのか。
さらに、ここにきて相次ぐクライアントからの修正依頼。なぜよりによって今。

∽∽∽

こういうときは、TODOをすべて書き出すに限る。
アプリではなく紙に。大きく。全部!
今まで気づけなかったことを悔いても仕方がない。
むしろ今気づけてよかったと思うよりほかない。

修正依頼には慣れっこだが、前入りが必要な結婚式も、ひとりでおこなう余興もはじめての経験だ。
今までの似たような経験から、起こりうるアクシデントを可能な限り思い出し、推測して対策を打つ。

準備をして失敗するのと、できる準備を怠って失敗するのとではわけが違う。

どんなに備えてもわたしはよく電車を乗り間違える。
何度も行き先を確認して乗った電車が逆方面行きだった、ということも一度や二度ではない。

受験のときには受験票は持ったのに筆箱を忘れる、終業式の日にランドセルを忘れて帰宅するなど「ここぞ」のタイミングでの忘れものも多い。
(ランドセルは先生と母の連携プレーでなんとかなりました)。

いい大人になった今も、おっちょこちょいは直らない。
しかもすぐ冷静さを失う。不安しかない。

最終的にはなんとかなることも知っているがしかし、だからこそ準備が大切なのだ。ミスの連鎖を食い止め、心のケガを最小限に抑えるために。

それに、そういうときに飲むお酒は悪酔いのもとにもなる。
おっと、ヘパリーゼも準備しておかねば。

準備はぜんぶ自分のため。
慣れないことはたぶん、完ぺきにはいかない。
だからこそ自分を守るために備える。

それでもダメなら、そのときはもう仕方がないと割り切れる。
(笑い話にもなる)。

今回の余興は「準備」の勉強、試練だと思うことにしている。
余興を引き受けた時点ですでにもう転んでいるのだから、ただで起き上がってたまるものか。

さあ明日は準備の1日。
漏れなく、抜かりなく。そして、不安なく。



今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたが最近「準備していること」はなんですか?

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