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ちぎれ雲|詩


「ちぎれ雲」

ふたえ重なり伸びゆく影法師
途切れた音に溢れるしずく

見あげる青には忘れた頃の
その名残のようなちぎれた雲に

吹かんすな……

迷い子ごとく差しだす右の手
腫らす涙は赤子のようで

遠い夏、
あぐんだ風を此処にあつめて

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