夜を航る|詩|collaboration
「夜を航る」
夜が降る……
呑み込まれるよりも深く
息苦しさに似た夜が降ってくる
利き手にあるはずの温もりに
伸ばす想いの向こう側
届かず拗ねる指のさきは
その寂しさを埋めるように彷徨う
足りない……
貴方が足りずに溢れた吐息
夜を航る風
昇るより速く貴方に触れたくて
そっと湿った匂い纏わせた
Amu
「夜を航る」
優しく息づかう震えるベッド
穏やかでさえも暗がりは包み込む
ふたつの歩み流れる時間はまたぎ
左に感じる触れることなき胸もとの愛
瞼を綴じ抱きしめ脳