今日ときめいた言葉221ー「道徳的勇気の欠如」
(ヘッダー写真はNHKニュースから転載)
NHKドキュメンタリー「ビルマ 絶望の戦場」(2022年8月15日放送)から。
この言葉は、インパール作戦を指揮したウイリアム・スリム司令官(イギリス軍14軍)が「日本軍の体質」について指摘した言葉である。
「日本軍指導者たちには根本的な欠陥があるように思える。それは『道徳的勇気の欠如』である。彼らは自分たちが間違いを犯したこと 計画が失敗し 練り直しが必要であることを認める勇気がないのだ」
この勇気があったら「前線を死守せよ」と言っておきながら司令部だけがさっさと撤退してしまうことも、「白骨街道」などと言われるほどの戦死者(餓死者)を出すこともなかったかもしれない。
でも、この「道徳的勇気の欠如」は過去の日本軍指導者たちだけのことではないのではないか。今日の日本の政治家、官僚、会社や社会の上層部、いや私たち自身にだって当てはまりそうだ。特に、「誤解を与えた」「重く受け止める」などと言って謝罪することを忌避する日本の政治家には、この「道徳的勇気の欠如」が顕著だと思うのだが。
今までで強く印象に残っている謝罪は、山一證券が倒産した時の野澤社長の謝罪の言葉だ。
「悪いのは私らであって社員は悪くありませんから」と泣きながら謝罪した姿。
ついぞあんなに潔く謝罪した姿を見たことがない。
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