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今日ときめいた出来事111ー「猫のツイックスの凍死」のインパクト

2024年1月26日付朝日新聞に掲載されたロシアでの出来事です。国営ロシア鉄道の列車内で発見された猫が車掌によって車外に放り出され、後に凍死体で発見された事件。

この猫の名前はツイックス。飼い主が正規の手続きを踏んで列車内に持ち込んだのだが、なんらかの理由でカゴから抜け出し車掌に見咎められ零下30度の車外に出されてしまったようだ。

この事件がネット上で広まり、ロシア鉄道や車掌に批判が殺到。中には政権批判に重ねるような投稿もあり、政権側は騒動の火消しに追われているという。ロシア下院は会議を開催し車掌を処罰し、ロシア連邦捜査委員会は動物虐待の疑いがないか調査するというまでに。

ジャーナリスト、エカテリーナ・ビノクロワ氏はこの問題に人々が関心を持った背景を以下のように説明している。

「唯一許された抗議活動だからだ。弾圧に反対の声を上げれば、自らが傷を負う恐れがある。政治には沈黙するしかない」と、政権による反政権派への弾圧が続く現状を懸念した。

ロシア国民は実に悲惨で異常な現実に置かれているようだ。猫の手を借りないと意見が言えないなんて。政権側も猫一匹の死にこれほど振り回されるという滑稽さ。コメディドラマを見ているようだ。このロシアの閉塞感は、いつ、どんな形で終わりを迎えるのだろうか?コメディドラマのように悪人が罰せられて、ハッピーエンドで終わるのだろうか?

ツイックスはどんな思いで空から見ているだろうか?
「君の死は無駄ではなかったよ。ロシア社会を動かしたんだからね」


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