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理不尽な怒り
自称温厚な私だが、後から考えるとなんとも理不尽なことで立腹していたと反省することがある。
ロードバイクでタクシーと接触
あれはもう2年前のこと。目黒通りをロードバイクで疾走していたところ、目の前に信号待ちの個人タクシーが一台。車道を走っていたが、車道の左端を通り抜けられると思いそのまま走行したところ、
カーン!
と鳴り響く。なんと私のロードバイクのハンドルとタクシーのドアミラーが接触したのだ。幸い目立つ損傷はなかったと思うが傷はついたのかもしれない。「ヤバ」と思って車道から歩道に移動し停まった後、ほんの数秒逡巡していたんだと思う。その時、運転手が助手席の窓を開け「ゴラー、お前何か言うことあんだろ!」みたいに怒鳴られた。
私が100%悪い。それなのに歩道から身を出し
「はぁー!?💢」
と怒鳴り返してしまった。本当は謝んなきゃと思っていたのに真逆の反応をし、さらには謝罪のタイミングすら逸してしまったのだ。
わずか数秒の出来事だったと思う。信号が青に変わると運転手は何か大声で文句を言いながらクラクションを鳴らし去っていった。タクシー運転手が大人の対応?をしてくれてよかった。ここで運転手がタクシーから降りてきたらどうなっていたんだろう。
運が良いだけ
そう。運が良いだけで周りの人に助けられているんだと思う。私はガタイが良く派手な風貌のためメンドクサそうな人と思われたのかもしれない。それでも相手のおかげで事件事故にならなかったことは確かだ。
車同士の交通事故でも、仮に一方の運転に問題があったとしても、もう一方のフォローにより事無きを得ることがある。事故とならなかったのは自分の運転が上手だったというより相手のおかげ。決して慢心してはいけないと自戒する。
私は中学生以来、暴力を伴う喧嘩をしたことがない。喧嘩となったら相手に怪我を負わせ犯罪者となったり、私自身が怪我をする可能性だってある。
それでも言い方って大事だね
一方、注意の仕方も大事だと思った。自己弁護する訳では無い。もし今後、私が誰かに間違いを指摘する場面で厳しい言い方をしたら、相手を逆上させる事もあるだろう。決して優しく言う必要は無いが、感情的にならず冷静に語りかけた方が合理的でもある。
ロードバイクその後
それを機にロードバイクを売却した。近所の自転車で3万円以上の買値がついたら売却しようと持参したところ3万円で交渉成立。ちょうどヘルメットの努力義務も施行されたタイミングだったこと、私自身自転車の運転では交通ルールの意識が甘くなりがちだったからだ。自分の都合によって歩行者になったり軽車両になったりと自身を律することが出来なかった。
私は小学5年からの新聞配達、そして高校時代の通学で片道10km、しかもヒルクライムコースのような山道をロードバイクで過ごした。もう一生分の自転車で乗る距離は走っただろう。もう満足。ここで私の自転車との生活は幕を閉じたのだと思う。
さいごに
本人が正義または義憤だと思っても客観的には唯の理不尽でしかないことがある。昔、会社のアンガーマネジメントのトレーニングで「人は7秒待てば多くの直情的な怒りは収まる」ような話を聞いた記憶がある。感情的になっているタイミングでそんな余裕は難しいかもしれない。でも、怒鳴りたくなった時には一呼吸を置こうと思う。波平さんの「バッカモーン!」ですら笑って許される時代じゃない。