『2045不都合な未来予測48』の感想
友村普の『2045不都合な未来予測48』を読んだ。
AIと人類の未来について予測した本。
AIはまだ生まれたての赤ちゃんのようなもので、今後AGI汎用人工知能、ASI人工超知能へと進化していく。
法律の整備や倫理的問題の解決は追いつかず、技術だけが爆発的に進歩して、その流れを止めることはできない。
友村はあらゆる問題をAGI、ASIが解決するだろうと楽観している。
人間はAIを使い共存できる層とできない層に2極化し、格差はさらに拡大していく。
私はAIに対してふたつの複雑な想いを抱いている。
世界が大きく変化する時代に生きているわくわく感と創作の喜びを奪われる悲愴感である。
私は絵を描く趣味を持っていたが、AIの絵画生成のあまりにも速い進歩を見てやる気をなくした。
小説生成でも近いうちに同様のことが起こるだろう。小説制作は私にとって大切すぎる趣味なので、AIを活用して新たな流れに乗りたいと思う。しかしこの分野では若い人たちにかなわないかもしれない。
友村は著作権はしだいに縮小していくだろうと予測している。
AIは過去人間が営々と創造してきた著作物を学んでいる。すでに著作権のかつてない規模での侵害が起こっている。
法律は未整備で、多くのクリエイターが危機感を抱いているが、AIの著作物学習を止めることはできないだろう。
インターネットはさまざまな問題を孕んでいるが、もはや人類はそれなしではいられない。AIも同じだ。
AIについてはさまざまな議論があり、複雑な想いを抱いているクリエイターは多いと思う。反対派と推進派が争っている言論がある。
私は若干の哀しみを感じているが、AIを活用していきたいと思っている。ただしポンコツのパソコンを買い替える必要がある。金銭的問題があり、さくっとそこに投資できない私は置いていかれる側に属しているのだろう。困ったものである。