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みんなで遠足④〜ロメーナ教区サン・ピエトロ教会〜

標高626mにあるロメーナ城を後にして、車で10分もしない距離にある「San  Pietro a Romena(サン・ピエトロ・ア・ロメーナ/ロメーナ教区サン・ピエトロ教会)」へ

ここは昨年秋にイタリアに来た時、「連れて行きたい」とNovellaたちが写真を見せてくれていた場所

結局、前回は来ることができなかったのでようやく来られて嬉しい


☆San Pietro a Romena(サン・ピエトロ・ア・ロメーナ/ロメーナ教区サン・ピエトロ教会)


教会のHPにこうある

ロメーナ教区サン・ピエトロ教会は、摘み取られなかった石の花のように、カセンティーノの緑豊かなトスカーナの田園地帯にあり、まだ若いアルノが辿った道をたどる渓谷の景色を望む丘の上で、ほぼ 900 年にわたって咲き続けています

https://www.romena.it/la-pieve/

◆「摘み取られなかった石の花のように」

という表現にふさわしい教会内部

なんの色彩もなく、ゴシックのようなゴテゴテした装飾もない古代ロマネスク様式の教会は石の持つそのままの色合い・風合いの美しい室内だ

主祭壇前の低い階段に造られた祈りのスペースには「イエス・キリスト様」の顔が描かれた板が設置されている

その裏側は「聖母マリア様」が描かれていた

いつの時代のものかわからないが、素朴だけどモダンな感じがする

◆自分自身との出会いを促す場所

主祭壇の後ろ、包囲の窓から差し込む光がなんとも神秘的

方立の窓から差し込む光が、入ってくる人の目を求めます。柱と後陣の石は、裸のまま、自分自身との出会いを促します。そして沈黙が、深い沈黙が呼吸に入り込み、彼に静かにするよう求めます。(教会HPより)

https://www.romena.it/la-pieve/

主祭壇もとてもシンプルだが、フラワーアレンジメントが華美でもなく清楚な雰囲気が漂わせる

◆天井も見所

教会には 3 つの身廊があり、バレル ヴォールトと天井トラスを支える強力な柱が交差しています。支柱の堅固さと使用されている石(地元の砂岩)の粗さにより、この教会は厳粛な外観を与えています(教会HPより)

https://www.romena.it/la-pieve/

主祭壇の左右に身廊がある3身廊式の教会

天井が綺麗なモザイクになっている

◆石の素材を生かし、光をうまく取り入れている

主祭壇の後陣、ドーム部分にはよくフレスコ画やモザイク画が施されているが、こちらの教会は何もない 「石そのまま」のドーム

しかしその下にある細いアーチ状の窓から差し込む光が神々しく、豪華な絵画以上に輝きを増す

右側身廊の祭壇

ざらつく石のテクスチャーがまるで洞穴にある祈りの場を彷彿させる

左側身廊

照明でライトアップされていてわかりづらいが、上部にある細い窓から差し込む光は、光の帯が内部へ降りてくるかの如くでとても効果的

振り返り出入り口をみやると、窓から差し込む光に石が白く輝く

ステンドグラスのような色彩はなくとも十分な美しさを備えている

どうしても人と一緒だと(特に2人以上)、見て回るペースがそれぞれ違うので写真を撮って時間のかかる私は撮るのが精一杯で、「あそこ行ったのにあれ見てないの?」ということが多い(笑

このサン・ピエトロ教会も教会内の列柱にある柱頭彫刻も見所だったのに、きちんと見ていなかった そのうちペーパードライバーを卒業して、イタリアで1人ドライブして来られるようになりたい!

☆教会外観と周辺


教会を出て裏手へ

オリーブの木が少し植っていて、東屋もある中庭になっている

中庭を抜けてさらに裏手へ回り込むと目の前に広がる田園風景

近くにはラベンダーが植えられている一角があり満開だ

近づくとラベンダーの良い香り

たくさんのミツバチがいそいそと花粉を集めていた

胸いっぱいにイタリアの夏の空気とラベンダーの香りを吸い込む

秘境の修道院「カマルドリの聖なる庵」、Paoloの幼馴染の農場で美味しいランチ、ダンテ・アリギエーリゆかりの城「ロメーナ城」、そしてこのサン・ピエトロ教会といろんなところを見せてもらって大満足な一日

サン・ピエトロ教会を後にして一路自宅へ

☆イタリアの夏は日没が遅い


家にたどり着いたのが18時頃、それでもまだまだ外は明るい
暑いし、身体をクールダウンしようとプールへ

「日焼けしたくない、水着になりたくない」と散々言っていた私は何処へ?(笑
まあ、写真を投稿する勇気はないが

プールでクールダウンすることの気持ちよさを知ってしまったら、日焼けも水着も何んその

イタリアに滞在中、部屋のクーラーをつけたのは帰える直前の2日程度だった
石造りの家、湿度の低いイタリア、プールでクールダウンと揃えばエアコン要らずで過ごせる 特に日本の夏を知っている私からしたら天国

とはいえ、私の帰国後にイタリアもさらに暑さ厳しくなっているようだが

プールでクールダウン後、ちょっと仮眠をとって夕飯

ありあわせと言いながら、どれもこれも美味しいのだ

私は1ヶ月の滞在、彼らの日常の「ほんの一瞬」にお邪魔させてもらった
彼らの生活全てが「輝いて」見えた

でも、その裏では私の知らない労苦もあるわけで、、、 それでも余暇を思い切り楽しむ姿は「イタリアならでは」だなぁ

まさしくイタリアは「Mangiare(食べて)Cantare(歌って)Amore(愛する)」国だと思った

前回と今回のイタリア滞在、「やりたいことだけして、寝食を与えてもらい、こんな幸せな時間を過ごせる」なんてありがたすぎると日々感謝だった

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