菊花の効用 英語の効用
息子に英語を与えようと決めたきっかけは、シンガポール人の友人でした。
私はバックパッカーですが、ずっと中学一年生の1学期程度の英語しか覚えられませんでした。wantくらいしか使えなくても旅行は出来ます。目鼻の数、手足の数が基本的に同じなので、やる事も同じ。困ったら日本語でハッキリ言いながら目を見てジェスチャーすれば大丈夫。
でも、難しい事は出来ません。安全と秤にかけて、英語力がない為に、「ここからは何かあった時に自分の力で対処出来なかった場合に大変な事になる。」と、諦めなければならない場面が増えます。
彼女とはベトナムで出会いました。ベトナムは極端に細長いため、ハノイからホーチミンシティまで、途中の数ヶ所でバスを乗り継いで南下するルートが主な移動手段です。このバスは通しで21ドルだったと思います。それぞれの町では、主な安宿で止まって下ろしてくれる便利なバスでした。私の後ろに座っていた彼女とは少し会話をしていたので、宿の部屋をシェアする事にしました。
リストラされて2ヶ月オープンで出かけていた私は、中国雲南省を少しまわってから陸路でベトナムに入りましたが、彼女もほとんど同じルートから来たことがわかりました。でも彼女は、私が行くのを断念したチベタンエリアにも行っていました。
雲南省の麗江までは私も行きましたが、そこから西に行くと、普通のパスポートやビザとは別にパーミットという許可証を取らないと外国人が入れないエリアがあります。パーミットにはお金がかかりますし、その先は更に外国人が減ることや、地理的に険しくなることもあり、トラブルには自分で対応出来なければいけません。
でも彼女は言ったんです。
見た目はチャイニーズと言っても通用する。だから、パーミットを持っていなくても行ける。(本当はだめです)。トラブルがあっても、中国にはいろんなる言語を使う人達がいるから、大丈夫。
最終的に英語に不安さえなければ、わりとハッタリでいろんな事が出来るんだ!衝撃でした。
しかも、兄はアメリカで進学就職している。と、さらっと言うのです。衝撃でした。
英語に不安がなければ、世界中で進学就職できるのか!いかに英語の壁が自由を阻んでいるのか、日本を外から見た瞬間でした。
また、彼女は植物(漢方,ハーブ)の力が普段の生活に取り込まれたシンガポールの様子も教えてくれました。別の機会にシンガポールに遊びに行った時、暑さにのぼせてメガネの曇りが全く取れない私に、屋台のジュースを買ってくれました。それを飲めば曇りが取れると、私に合わせてジェスチャーで言ってくれました。
飲んだらすっとのぼせが落ち着いて、メガネが曇らない!なにこれ!彼女が買ってくれたのは、菊花と書いてあるジュース(お茶)でした。
え!菊花?黄色とかの花?と絵を描いて見せると(ジェスチャーと手帳があれば大体困りません)、屋台のお姉さんもうなずいて、干したものを見せてくれました。
漢方って、効いたか効かないかわからないような曖昧なものだと思っていた私には、その体験は衝撃でした。その後は関西や東南アジアに行く時は必ず菊花のお茶を少し持って行くようになりました。
風邪ひとつひけない世界になるとは思いもしませんでしたね。子供と2人きりのシングルです。遠くても仲間や繋がりを大切に走ってきました。世の中が変わりましたが、アロマとハーブを知って次々と思いもしなかった扉が開いています。健康を翼にして、必ず世界中の友達に会いに行きます。