個人的マレーシアのトイレ番付2020
おそらく、マレーシアに訪れた日本人の中でまず一番にネタになるのがトイレの話ではないかと思います。
私も多分に漏れずマレーシアについてすぐ、まずは空港のトイレでカルチャーショックを受けました。
今マレーシアに住んでいる人なら誰も、尋ねてきた家族や友人の「トイレがめっちゃ水浸しだった!」なんて驚きにも微笑ましさを感じるほど達観しているのでは・・・と思っています。
今回は、100%個人の主観で、マレーシアのトイレについてもう少し具体的にランク付けをしながら説明していきたいと思います。
トイレランク上
1、床が濡れていない
2、備え付けのティッシュがある
3、便座綺麗。「座っても大丈夫だ」と思う
4、個室が湿気てムワっとしていない
5、個室が狭すぎない。和式の場合壁まで距離がある
6、匂わない
ランク上は日本と同じレベルのトイレです。
2つ目のティッシュ、30cmくらいある大型ロールではなく家庭用サイズのトイレットペーパー、かつ紙が透けないものを指します。
大型ロールは所詮!モールのトイレや公衆トイレのクオリティ。
例:Pavillionのトイレ
中に入って驚きました。
このランクのトイレには滅多に出会えません。あると嬉しい。
便座が少々小さめだったけど、便器本体が床まで繋がっている高級感あるやつだったので多めにみます。
次点、Central Marketのトイレ(下記画像)。
ここは建物外観からは想像できないほど綺麗なトイレだった。
個室の床は微妙に濡れていたのでちょっと残念。
でも、利用客の多さとこのメンテナンス具合からしてトップランクのトイレであることは間違いなし。
後ろが並んでいたので個室の中まで撮影できなかったけれど、個室の扉がおしゃれだった。
トイレランク中
1、便座のサイズが便器より小さい
2、個室か入り口かは問わず、ティッシュがある
3、湿気ている
1つ目、日本だとなかなか無いパターンな気がします。
明らかに便座の長さや大きさが足りておらず、便器がみえる。
便座が便器より小さいとまず座るの一回ためらうと思います。
人によるとは思いますが、だって便器本体部分って尿が飛び火してたりする可能性ありません?
私は「この便座は座れそう」と思うと、まず便座も便器もティッシュで綺麗に拭きます。
(ティッシュが用意されているモールのトイレなどでは有効です。)
写真、かなり綺麗に拭くことができた回。モールのトイレです。
便座小さすぎ。
さて満足するまで拭いた後、更にティッシュを便座に敷き詰め、そこでようやく私は便器に浅く座ることができます。
ちなみにこのやり方、ローカル女子の間でやっている人結構います。
座る時にティッシュがずれて、直に便器・便座に座っちゃうとテンションダウンです。
一つ目に関連して重要なのがティッシュの有無。
個室についている時もあれば、トイレの入り口付近に巨大ロールがついている時もある。
ちなみに巨大ロールのティッシュは極めて薄っぺらく、ゴワゴワ。
4つ目、このタイプは窓ナシや換気が不十分で、湿気がすごいときあり。
また手洗いの水道が壊れていたり、洗剤なかったりするのはザラ。
モールであっても、8個室中3~5部屋は故障・メンテナンス中などもザラ。
例:一般的なモールのトイレ。半島側高速道路サービスエリアのトイレ。一部レストランのトイレ
この和式はティッシュは無かったものの個室が広くこまめにメンテナンスされていたので、個人的には中ランクです。
トイレランク下
1、 臭い
2、 汚い
3、 床がびしょぬれ大洪水。
4、 ティッシュなし
5、 便座なし
6、 便器の方向がありえなくて笑える
7、 部屋が狭い
1から4までは今更追記することはない。
5点目、驚くことに便座のないトイレって本当によくある。
現地でも女性はこういうトイレに当たったときどうしてるのか私はとても気になっている。
洋式トイレでするときに「便座に(土足で)しゃがむな」ってマークあるけど、そもそも便座ついてるところ少ないし、便器そのもののあの細い縁にまたがって用を足すなんて、チキンの私にはとてもじゃないけどできない。
足を滑らせて便器の中に足なりお尻が落ちたら恐怖。
特筆すべき6点目、便器がありえない方向を向いている。
下記の写真を見て欲しい。
これ、絶対座れなくて笑う。
何をどう間違えて、どう強行突破してこれで良いと思ったのだろう。
サラワクの知人の家(戸建て)のトイレだが、この家に住む女性達がどうやってこのトイレを使っているのか私はわからない。
立ちションができる男性が本当羨ましい。
和式の場合
便器の話以外の上記ポイントに加え
1、 便壺?便器の中の穴が直下型
2、 水が流れない(タンク部分故障等)
3、 水洗時の水量が多すぎて便器の中身が全て床に溢れ出てくる
和式の場合の「下」のトイレは、便壺?穴が直線直下型、パイプがN字やS型になっていないタイプ。
日本のぼっとん便所のようなところですね。
ここは、ブツを落とすと一瞬間をおいて着地の音とふわっとぼっとん便所の香りをお届けしてくれます。
ツンとした香りが鼻をくすぐる。
タンク故障が、これまたよくある。紐がぶら下がっているけど引いても何も起こらない。
というかそもそもタンクの蓋がない和式多すぎ。
覗くと水がほとんどなかったり、くもの巣だらけだったり。
水は綺麗、沢山ある、だけどもどう紐を引っ張っても水が流せない場合、この状態から流す方法があればぜひ知りたい。
例:洋式
Kopi tiamの店、一部レストラン、釣り堀などアウトドアのトイレ。
例:和式
KL Sentralの公共トイレ(穴が直下型です。多くの人が利用するKLセントラルでさえこのクオリティ!)
ペナン島のKek Lok Si寺の公衆トイレ女(向かって右、手前から2つ目の個室は水が便器から溢れた)
トイレランク下の下
これまでの中で、サラワクの高速サービスエリア(?)で出会ったトイレが一番衝撃・絶望的でした。
確かKuchingからSibuに行く途中にある場所で、Sibuへ行くときもMiriへ行くときも停まりました。
手洗い場もあり一見明るいデザインでしたが、ここは水が一切出なかった。
個室も手洗い場も。
しかもそういうことに気付くのって大抵用を足した後です。
更にはこのトイレ、用を足している間頭上のタンクから漏れた水がポトン、ポトン、と滴っており、それがうまいことに顔の高さにあるパイプにあたり、丁度しぶきが顔にかかるという。
2秒に1回のスピードで滴っていれば落ち着いてコトに当たれません。
もちろんティッシュも備わってないから自前です。
さてさて水を流そうと思いタンクからぶら下がる紐を下げるが、水流れず。
中を除くと水がない。底のほうにわずかばかり。
慌てない、マレーシアにはまだマニュアル人力水洗という手がある。
個室の扉近くに用意されたバケツを覗くと、なんとこちらも底に3cmほどあるばかり・・・。
壁の蛇口を捻っても、水は出ず。
どうしようもない、最低限ティッシュだけでも流そうとバケツをひっくり返して個室を出る。
すぐさま手洗い場へ行くが、水が出ない。
隣の蛇口?これも出ない。
一番端っこ?出ない。
外の水道?出ない・・・。
諦めてハンカチで、いえ、正直に言うと服のすそで手を拭いたのでした。
臭いもさることながら、この頻度で高速バスが停まる場所にも関わらず水なしの衝撃、数ヵ月後に訪れても一切変化なし・・・のメンテナンス具合に、満場一致の下の下判定を下したのでした。
(追記:サラワクは半島と異なり高速代が無料のため、こういった施設の管理維持にお金が掛かっていないという話をサラワク人からは聞きました。)
このトイレの写真は手元にないのですが、代わりに隣国ブルネイとサラワク州ミリの国境沿いにあったイミグレーションの公衆トイレの写真を。
これは中ランクですね。許容範囲です。
(でも座る気にはならず中腰で用を足した気がします)
番外編・中の上:村のトイレ
「村のトイレ」なんて言ってもなかなかどんなところかイメージできないかと思います。
個人的な話で申し訳ない。
村とはサラワク先住民の村を指します。
これまで複数の先住民の家や村に滞在しましたが、今回はオラン・ウルの村、家屋は木造ロングハウス(高床式の伝統的なタイプ)が例です。
普段の生活で出会うことはないトイレですが、使用時の快適具合を比べたら下手に街中の中ランクよりは上かと感じ、中の上という位置にしました。
トイレは木造、和式、人力水洗(バケツから水汲んで流す)です。
床板の真ん中部分がくりぬかれていて、プラスチックの和式型便器がはめ込んであります。
便器の下にはパイプがあり、地下のどこかへ流れていきます。
個室の床は百パー濡れていますが、
・基本的に裸足の生活
・板の間の隙間や床板の切れ目から水は真下に抜け落ちていく
・個室から出たら足拭きタオルがある
・キッチンやベランダ、部屋の床は全て木だから歩いているうちに乾く
・屋根や壁が隙間だらけなので湿気がこもらない
ことを考えると、そこまで不潔な感じがしません。
便器の中も、気になれば足もバケツの水なり蛇口の水でサバっと洗えるのが気持ちよさに繋がっているのかもしれません。
従って。臭いがあったりするトイレに比べるとかなり許容範囲です。
また、下手に木造ではなくコンクリ・レンガ壁のモダンな造りになっている場合、住む人に関わらず全体的に湿気たトイレになります。
なぜなら密閉ぎみで、空気が流れないから・・・。
また、ここでは大小問わずティッシュを使わないから要注意です。
多分オランウルの人達は男女共に小はまず拭いてない。
そのまま水がきれるのを待って残りはパンツに吸収させているのか?
子供の頃はそんなことやってたような気もしますが、今更やれと言われるとどうしても気になる箇所です。
(1回やってしまうとティッシュ持ち歩くのが面倒くさくなり慣れて行くんですが)
大は水洗いのみです。
人によってはバスタオルを個室に持参し水洗い後に拭くか、もうそのまま全身シャワーしてすっきりするという人もいます。
村のトイレの思わぬ罠は、個室から出たところにある足拭きタオルがじゅわっと水を含んでいた時。
皆足拭きタオルは数か月は余裕で交換しないので、じゅわっとなってしまった時のみゾワワとし、回れ右してもう一度足を洗って、今度はタオルを踏まないように出てくるなんて潔癖のようなことをしてしまうのでした。
次、村に行ったらトイレの写真を撮ってこようと思っています。
おわりに
個人的な基準として、サラワクのSAトイレが今までのワーストトイレです。
それ故、今はよほどの時であっても「あのトイレに比べれば・・」という大きな心の支えになっています。
清潔度だとか臭いだとか色々言うけども、最終的には
・座ることを許容できる便座
・個室にティッシュ
があれば万々歳、なければ何も身体に接触させずに済む、綺麗目な和式が1つあればそれで十分だと思いながら日々暮らしているのでした。
私のnoteで何か発見があったり、考えるきっかけになったり、純粋におもしろいと思ったり。投げ銭せずにはいられなくなった時、よければどうぞ!