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『これ以上の、何が必要なんだろう?』

少し前、と言っても何年か前なんですが、面白い映画を観ました。僕はドキュメンタリー映画が好きで、いくつか観ていました。
内容ははっきりと思い出せませんが、リアルな体験としての映画が僕は面白く感じているようなんです。

その映画はこんな内容でした。
物に溢れる生活から脱出するために荷物を一旦レンタル倉庫に全部預けて、家の中を空っぽにします。
「1日に1個だけ、何かを持ち出して良い」というルールに従って(実際にはもっと細かいルールがあったと思います)、毎日毎日物を1個だけ取り出して、必要な物は何かと見極めながら過ごす、というものでした。
面白いのは、全部預けるところからスタートするんですよ。つまり、最初は丸裸なんです!で、なぜか寒い国にもかかわらず、冬スタートでやっています。
当事者の男性には兄貴※がいて「お前何やってんだよ…」と呆れられるのですが、友人の手なども借りつつ挑戦している姿を見て、進んで手を差し伸べるようになります。
不思議ですね。やろうかどうか悩んだり迷っている時は、だいたいのひとが反対する(特にバカな考えは笑)のですが、やろうと腹に決めると、みんな応援しだすのです!

物に対してのルールは自分の所有物だけなので、食べ物は関係ありません。色々買って来てもらう(裸なので)のですが、冷蔵庫が無くて、かなり厳選して色々な食べ物を買って来てもらっていました。この点は僕も冷蔵庫が無いので、似ている気がします。僕の場合、その日その日で食べ物を買って来ては、食べ切るんです。食べきれないで残してしまって傷ませるのは御法度です。そんなことなら買わなければいいのです。

とても寒い国のようで、断熱のために二重窓になっていて、外窓と内窓の間スペースに食べ物を保管します。(無ければ無いであるもので活用する良い方法ですね)この点は寒い国で良かったでしょうね。その代わりに電子レンジも無ければ鍋も無いので、凍ってしまうと溶けるまで食べられません。暖かい物も食べられません。寒い国で暖かい物が食べられないのはさすがに致命的でしょう。そこはどうやってたかなぁ…

つまり、そういう点にゲーム性があって、観ている側としてはすごく面白いのです。

「寒いので食料の保管には困らないけど、暖かい食べ物が無けりゃ身が持たない。服が欲しいけど、まずは部屋の中で暖かく過ごすための物だ。家具や家電が欲しい、いや、身を綺麗にするのが先か?靴があれば、いや、ズボンが先だ。……」

こんな風にして生活を攻略することなんて、何も持たずに引っ越しした時以外にはありませんよね。しかも1日に1個という不便さが、それをさらに面白くしています。(辛いだろうけど…)

あなたなら同じ挑戦をして…
何をまず持って来るでしょうか?
何が重要なのでしょうか?
誰に頼りますか?
自分に問いただしながら観てみるのも面白いと思います。

映画が進むに連れて、生活は便利に豊かになってゆくのですが、ココが面白いところで、今度は逆に…

「これ以上の、何が必要なんだろう?」

と考えさせられるのです。
服があるから出かけられるし、買い物もできるし、部屋は寒くないし、硬い床に寝る必要も無い、パソコンがあって携帯電話があって…と、生活上の困難と不自由を乗り越えるてできることが多くなります。しかし、だからといって“生きるのに必要なものはそこまで多くない”ということに気づくのです。


僕の家にも家具や家電はほとんど無いです。唯一ベッドがあるのですが、別に愛着も無いし、なんならタダで欲しいという方がおられるなら喜んで差し上げたいと思っている程です。

最近はキャンプをするひとが増えているようですが、物を減らすヒントはそこにあるような気もするんですね。
良い道具を少し持って、焚き火の前で語らいつつ、少しの食事が楽しめるなら、それでもう「ミニマルな生活が、できる」と言っているようなものです。

シンプルに大切な友達とだな、これからの僕は。

※兄ではなく弟だった。そして、呆れられはしていない。逆に心配してくれる良い弟だった。テキトーなこと書いてすみません。

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二ノ宮金三郎
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