【AMMON TOKYO】 名方亜希展 《Own Axis》 展覧会終了後インタビュー
AMMON TOKYO) 名方さん、この度は本当にありがとうございました。
会期を通して書のさまざまな形を見ることができ、嬉しく思っております。
名方亜希) こちらこそ、無事に会期を終えることができ嬉しく思っております。ありがとうございました。
AMMON TOKYO) 今回の展示を振り返って作品についてお伺いさせていただこうと思います。会期の間に作品を入れ替えるなどと、去年と今年の作品で違いが感じられて書が変化していると感じました。 今後の活動についてお聞きしてもよろしいでしょうか?
名方亜希) 次に書きたい文字は悩み中です。ですが、今回の個展のご褒美に祥洲より大変貴重な筆をいただきまし た。次回はその筆を使って制作するつもりです。作品は描く時々の感情などによって変わるので、去年と今年が違うように次回の展示も作品の顔が変わってくると思います。
AMMON TOKYO) 一つの作品に一期一会として向き合っているからこそ、作品がいろんな形として現れるのですね。 LOVE のシリーズはどのようなきっかけではじまったのでしょうか?
名方亜希) 師匠の祥洲からの提案により始まったシリーズです。師匠からの私のイメージがローマ字の「LOVE」だったということからはじまりました。
AMMON TOKYO) シリーズ作品にはそんな経緯があったのですね。 いくつか展示作品をピックアップしてお伺いしたいと思います。まさしく作品とも関わる「一期一会」という作品の制作経緯を教えていただけますでしょうか。
名方亜希) あえてカタカナ表記の一期一会を表現しました。
一本の筆の動きが一瞬の出会いと感覚が似ているように書いてみました。カタカナであることで、テトリスのパーツのように良し悪し関係なく全ての出来事が等しく積み重なっていく、そんなことも思いました。 来廊のお客様より、文字が気になって来廊される方がいて、それこそこの作品を書かなければ出会えない瞬間だったのではと思います。
これほど大きい作品を描くことは新鮮でした。白に赤の細いふちの軸装もシンプルながら凛とした美しさがあり、とても気に入っています。 墨は⻑時間かけて擦り、この紙に書いてみると墨と紙のコントラストが現れ、滲みにくい質感になりました。
AMMON TOKYO) 今回の展覧会の中でも存在感を放つ作品、大きさの中にいろんな出会いが詰まっていますね。
最後に、特に思い入れのある作品はありますか。
名方亜希) 全て1点1点違うので一つには絞りきれませんが、あえていうなら「涙」ですかね。涙と一言でいうと悲しいイメージを連想されますが、色々な感情と隣り合わせの涙はとても綺麗だなと。涙の文字そのものにも綺麗なイメージがあると思っています。
AMMON TOKYO) たくさんの貴重なお話、ありがとうございました。 今後の活躍を祈っております。
名方亜希) こちらこそ、ありがとうございました。
名方亜希個展《Own Axis》
会期 2023年9月8日(金) ~ 9月30日(土)
会場 AMMON TOKYO