クリスマス生まれ
12月25日に、また歳を重ねた。
毎年、世の中が1年でいちばんフワフワしている時期に誕生日がくる。
街がキラキラしだして、私の誕生日が来たら、忘年会で大騒ぎして、もうあっという間にお正月だ。
もちろん私がいちばんフワフワしているので、11月から部屋はクリスマスグッズだらけだし、ずっとクリスマスソングを口ずさんでいる。クリスマスイブには家族でご馳走を食べて、みんなでケーキを食べて、プレゼント交換をした。
世の中みーんなケーキを食べて、みーんなプレゼントを贈り合う。私の誕生日はそういう日だ。
小さい頃、それがすごく嫌だった。
誕生日なのに、ケーキ屋さんに置いてあるのは「メリークリスマス」と書かれたサンタクロースのケーキだけ。私は1年に一度のケーキなのに、みんなは誕生日とクリスマスの2回ケーキが食べられる。
プレゼントだって、私が沢山もらって嬉しいはずの日なのに、妹や従兄弟たちも同じようにプレゼントをもらってる。
私だけのお祝いの日なのに、私が主役な日のはずなのに、なんで世界中みんなお祝いしてるんだ。
12月25日。
世界中の人が、「ハッ」とする日。
1年のなかでも、みんながワクワクする日。
そんな特別な日に、私は生まれた。
すごく光栄なことだと思う。
小さい頃は嫌だったけど、今はとても誇らしく思える。
お願いだから、みんなこの日は幸せでありますように。外は寒いけど、それぞれが心温かい日でありますように。
大切な人と過ごすのもいい。
ちょっとしたプレゼントを買ったっていい。
ケーキやチキンは食べても食べなくてもいい。
もちろん1人で過ごしてたっていい。
けど、これからも「12月25日」を迎える瞬間が、世界中の人にとってワクワクする、温かい瞬間であることを私は願う。
だって私の誕生日なんだから!
私が生まれた日なんだから!
みんな幸せでいてよね!